
舞台が始まり5分もすると、この劇が一流の研ぎ澄まされた純度の高いものであることが分かる。出演者は女一人男二人の三人劇。ふとしたことで3人が高校卒業以来に出会う。その時彼らは女精神科医、フリーライター、おかまとそれぞれ大人の歳月を重ねて来た。
フリーライターが自分以外の自分がいることを感じ始める。そして女医に相談する、、。
実に面白い。膨大なセリフ。後半になるとまさに芥川龍之介の要するに藪の中。どれがホントなのか全く分からなくなる。でもそれも人生。興奮のるつぼ。実に素晴らしい。
演劇の醍醐味がそこにあった。2時間息を飲んでただただ目を見張る。
このふるやプロジェクトではさらに総勢女性2人、男性4人の役者で、役柄ををそれぞれシャッフルし8つの舞台を演じるが、それぞれ同じ舞台はないという、観客にとっては夢のようだが、役者側にとっては地獄そのもののような設定が待ち構えているという、ヘビーな演劇でもある。
東京でなければもう一つぐらい見たかったが、如何せん時間がない。それだけが残念。ホント、面白かった。最高!!
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