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使命と魂のリミット(2006)(東野圭吾/著 )新潮社 80点

2008-05-03 12:54:40 | 読書遍歴
最近の東野は本当に泣かせ上手の作家になった。この小説も中盤までは通常のミステリーと何ら変わらない展開だったが、後半急に目覚めたように人物像が明確になり、俄然活き活きしてくる。

犯人側の心理ともう一方被害を受けるほうの研修医との対比が、人の心の融解にまで繋がっていき、僕は恥ずかしながらこの本を読んでいて二度泣いてしまった。東野は最近これで点数を稼いでいるんだな。しゃくだけど事実だ。うまいよ。円熟味にますます磨きがかかっている。秀作。

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