
日本推理作家協会賞受賞(短編部門)ということで読んでみた。
小さな島に因縁を持つ人たちの物語である。現在淡路島に住んでいるというそういう環境もこの小説に影響を与えているのだろう、思ったよりなかなかの秀作群である。
ミステリーじみている小説が意外と少なく、かえって面白く読めた。また、ミステリーではおなじみの空白の動機付けなんかはしっかりと描かれている。
僕はその中でも「雲の糸」が一番感動的に読めた。というか、ラストのあの真相は感動で震えた。涙がどこからか不意にわいてきて人の目を気にしだすありさま。素晴らしい出来でした。
淡路島を離れず執筆している彼女に拍手を送りたい。確かに才能はある。
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