ぼんやりと映像を眺めていると子供のときの夕方の原っぱの草の群れが思い出された。田舎育ちでない僕は海だとか、山々に強烈なノスタルジーは感じないけれども、それでも年齢差を超えた子供たちの一体感というか、まるで親族のような結びつきには強く心を打たれるものがあった。
映画自体は山下は映像をさらっと描いており、深く入り込むことはしていない。すなわち、映像はすべてスケッチ風である。子供の時にはこういうことがあったなあ、というある意味達観した姿勢でこの映画を撮っている。
だから、二人の恋愛(のようなもの)は深くなることがなく、むしろ1年たっていてもその関係は淡く、幼いいままだ。一定している。客観的だ。だから、相手を欲しいという気持ちのないままのキッスしか出来ない。その時代を生きてきた学校の校舎そのもののほうが好きなのだろう、学校とはやさしいキッスをしてしまう。
相変わらず、映像の組み立て自体に小津安二郎が垣間見えるが、本作はラストに溝口の「雨月物語」を持って来ている。本当に、山下敦弘は映画が好きなんですね。
いつもの「ちょい毒」が今回はあまりないままだったけれど、十分鑑賞に堪えれうる良心作です。こういう映画も作りたかったのだろうなあ。前作「松ヶ根乱射事件」との相違に少々面食らうが、、。
映画自体は山下は映像をさらっと描いており、深く入り込むことはしていない。すなわち、映像はすべてスケッチ風である。子供の時にはこういうことがあったなあ、というある意味達観した姿勢でこの映画を撮っている。
だから、二人の恋愛(のようなもの)は深くなることがなく、むしろ1年たっていてもその関係は淡く、幼いいままだ。一定している。客観的だ。だから、相手を欲しいという気持ちのないままのキッスしか出来ない。その時代を生きてきた学校の校舎そのもののほうが好きなのだろう、学校とはやさしいキッスをしてしまう。
相変わらず、映像の組み立て自体に小津安二郎が垣間見えるが、本作はラストに溝口の「雨月物語」を持って来ている。本当に、山下敦弘は映画が好きなんですね。
いつもの「ちょい毒」が今回はあまりないままだったけれど、十分鑑賞に堪えれうる良心作です。こういう映画も作りたかったのだろうなあ。前作「松ヶ根乱射事件」との相違に少々面食らうが、、。
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