題名からロマンティックな、またはファンタジーものかなと思っていたが、全然違っていて連合赤軍のリンチ事件を基に置いた人間劇でした。この劇団でこういう出し物は珍しいので少々驚くが、前田氏作でないと知り、やはりそうなんだと納得。
Timeless Letterでは珍しいが、こういうものは他劇団では結構上演している。ただ、連合赤軍がらみというのは珍しい。現代の若者からすれば、ある意味この時代へのあこがれのようなものを感じている空気感もあるけれど、吾輩の世代にとっては青春の墓碑銘のようなもので、無理やり目の前に引きずらされた感もある。でもそういうのは吾輩の勝手な繰り言ですなあ、、。
で、舞台の方は、円形で両面から見られる設定で、いつも思うがこの劇団の美術は最高水準を言っている。見るだけ、それだけでも楽しい。
他にも照明。冷蔵庫を開けるときのかすかに光る灯り設定、ゆるやかでいい。また、俳優たちの手の所作も十分演劇的で魅せてくれる。
話は、一挙、観客たちを感動的なラストへ導いてくれる。その俳優たちの熱演に目が釘付けになる。相変わらずこういう役はお手の物の主役川田氏。彼は主役だと断然いい。今回も素晴らしい。そして声のよく通る刑事役で今西刑事が出演している。彼も俳優歴長いがいつも達者な演技をしてくれる。名脇役である。
途中で何回もダンスがあったり、こういうところにも前田氏のファンサービスが窺える。あっという間に終わってしまう面白い劇だったなあ、、。
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