大学からそのまま演劇を立ち上げた若い人たちの旗揚げ公演だ。上演時間は160分。明治時代に自由を求めたうら若き才媛たちの話である。
寮の新聞紙では小説が切り抜かれるほど統制をされている時代。だが世間では女性の社会化を求めてじわじわ自由への歩みが少なからず動き始めていた。
青鞜と同じく女性だけの雑誌を作ろうとする動きも、ある女性の退学に伴うスト騒動とともに仲間の裏切りが続く。そして頓挫してゆく。
今僕たちが確保している自由というものの本質は、100年程前にはこういう彼女たちの尊い犠牲があってこそ得られたものなのだ。
長時間の観劇にもかかわらずまったくだれることもなく、かえって短く感じられるほどだ。それほど充実している演劇だということができる。
今脅かされそうとしている自由の意味をしかと考え始める。時代をただ流されては危険なのだ。
自由ということの重みを家に帰り考える。旗揚げ公演にしては十分期待に応えられていた。素晴らしい。何より彼女たち、彼らたちも若さがまぶしい、、。
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