確かに快テンポで面白い。これでもか、これでもかと、たたみ込む展開の妙。そしてミステリーとしてトンデモ話に持ち込む奇想天外さ。娯楽映画としてはこれ以上は望めない出来であるといえる。ただひとこと言わせてもらえれば、、。
この手の話はよくある秀作警察ミステリーで使われる手法だ。このハナシがミステリー小説だとしたらかなり面白いだろう。でも映画は悲しいかな映像で見せる分、リアルさが頭のそこはかに漂うのだ。
そう、これだけ面白い展開なのに、あの犯人たち、動機はいかにもの感じ。ある意味少々あきれる。面白ければいいという人もいるのかもしれないが、いくらなんでもあり得ないだろう、というバカバカしさが映画館を出てひたすら湧いてくる。これだけはどうしようもない。ここが小説と映画との違いである。(想像力とリアルさ)
俳優は断然レオン・カーフェイがいい。ぐんぐん引っ張っていく。「愛人/ラマン」もよかったけど(古いかなあ)年を得て渋くなった。見ただけで何かある雰囲気を持っている。
対してアーロン・クォックはハンサムすぎて損してる。コクがないといえば失礼だろうか、女性ファンにはいいんだろうが、男性たる僕には不満。
でも2時間、強密度の娯楽作。これを褒めずして映画ファンたるは恥ずかしい思いが残る。この映画の推進力はスゴイです。
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