久々の2月病。で、冒頭からラストまでかなり暗い展開で、終戦直後の時代設定でもあり、何やら観客的にはつらい状況。これがずっとラスト近くまで続き、最後にどんでん返しのような凄惨な事件で劇は終わる。
まさか、そんな最後が待っているとは私は全く考えてもいませんでした。
この劇の特徴は作り手側のやりがいと観客側の受け止め側が少々しっくりいっていない(うまい表現がありません。)ことではないのかなあと思う。別に観客を意識しないで劇を構築することは全く問題ではない。そういう劇も随分見てきた。
しかし、この劇は観客を無視してはいない。むしろ共感を求めている風でもある。そこのずれのようなものが気になるのであります。
この劇には俳優陣のセリフの入り方が少々違う。確認しながらセリフをいっているような、重みがある。俳優たちのセリフのトチリは全くない。かなり演出に鍛えられている気がする。でも、劇中劇の俳優陣の苦悩が私にはあまり伝わってこない。(私の理解が不足しているだけだと思います)
この劇には全く笑いが出てこない。僕の持論では、どんな深刻な劇でも笑い、エスプリ的なものは必要だと思う。あれば、観客は観劇世界の幅が増える。印象も深まる。まあ、私の持論ですが、、。
何か、ちょっとくすぶり、劇場を出る。もう街は夏の息吹を感じさせる。
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