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擬傷の鳥はつかまらない(荻堂 顕  著)(新潮社  2021) 80点

2021-05-01 09:34:51 | 読書遍歴

結構長編してたけど、読んでいるうちに重厚な語り口に魅せられて、時間をかけて読む羽目になりました。

人生の暗部をきちんと見ている作家なので才能がかなり感じられる。ハードボイルド感が優れており、それだけでも十分ミステリーたり得ます。新宿歌舞伎町の裏世界の描き方も見事。なかでも、久保寺の颯爽とした印象が後々残る小説でした。

さらにこの独特なダークファンタジーがこの作品を個性的なものにしている。かなりの大物だと思う。

次作が楽しみです。今や、純文学ではこの手の作家は出没しないですからね、、。


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