30年前に上演された劇の再演らしい。ピアノ殺人事件。何らか記憶に多少残る程度の事件だが、イメージ的には恐ろしい、、。
団地が舞台設定なので、やはり時代を強く感じるが、それでも現代の、人間の狂気そのものは色褪せてはいない。
大きな音響と少々誇張されたコメディ調展開。漫画チックなんだが、だからこそ超現実感が奏でられる。
タッチは大竹野正典作品をこれで3年連続見てきたが、ほとんど変わらない。この劇を見ていると、私たちの日常は超現実的で、夢との境があまりないことが分かる。
13人ほどの俳優陣。昇竜之助はポエムを語り続けられる人である。中村ゆりの的確な演技。唸るほどうまい。そして狂気を描かせると孤高の人となる出本雅博の怪しいランドセル姿。あの不気味さはこの人の本領発揮。声量が抜群ですばらしい。
まさに昭和の演劇であるのだが、実に30年の時間を感じない現代演劇でもあるのだ。秀作。
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