セントの映画・小演劇 150本

観賞数 2025年 映画 06本、 演劇 06本

ドッグ・デイズ (2001/オーストリア)(ウルリヒ・ザイドル)

2006-05-14 23:47:05 | 映画遍歴
今まで数千本の映画を見てきた僕でもこれほど不快で、おぞましく、目を背けたくなる映画はかつて皆無ではなかったかと思われる。
画面が変わってもまた、さらに見たくない映像が連続するというシチュエイションに、そのうちこの映画の光が見えてくることに気づく。それはやはりいつも僕たちが映画を見ているときに感じる至福感でもあるのだ。
でもそれは悪意の至福である。いろいろな登場人物で一番排除したかったのが、ヒッチハイカーのアンである。もう厭となるほど映像から彼女の口撃を受けている僕は、彼女が車の傷の犯人に仕立てられ、住民から一人一人リンチを受けているとき、気持が一瞬ではあるがすきっとしたのである。あとで、自虐の念を覚えたのは当然ではあるが、、。

それにしても人間の恥部をこれほど見せつけ、救いもないのに映画的カタルシスを感じるのは何故か、、。
とにかく奇作です。問題作です。センセーショナルを呼び起こす怪作です。くれぐれもカップルでは見ないように、、。
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