冒頭の綿畑事件が衝撃的で、黒人がいかに人間扱いされていなかったこと、北部と南部でまさに思想の相違があったこと。それにしてもレストラン黒人席があったことは知ってはいたが、現実に映像で見ると、そこまでとは、、。
と、思ったより大統領版「家政婦が見た」ではないのである。意外と当たり前かもしれないが大統領エピソードが表層的で、でも考えたら執事だから表層的なのは仕方ないのかもしれないです。それこそ本当にリアルかも知れません。
けれども例えば、一つ一つのエピソードが短すぎて、ケネディなんてまさにお坊ちゃまに見えてしまうし、せめてキューバ危機の場面を入れてほしかった気もするなり。
僕が見たかった大統領の描写はさておき、テーマはなんだかんだ言いながら冒頭のシーンでも分かるように、黒人差別史なんだよね。日本人たる吾輩と実際アメリカに生きるアメリカ人とは、まるで受け取り方も違うだろうし、ちょっと評価に困る映画でもあります。
でもオバマ大統領誕生でこの映画を締めくくるリー・ダニエルズにはちょっと距離間を持ってしまいます。本当の差別撤退は今からじゃあないんだろうか。そんな視点が抜け落ちているような気もします。
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