オフ会から始まるミステリーってさすが現代的だなあと思った。そしてその時集まった9人のうち4人が死んでいたなんて、ミステリーファンならではの設定、これはいけると思いました。
詩を愛する者たちの集いがメインであるが、詩人に対するイメージがかなり一方的で、ずっと違和感を覚える展開でありました。詩人が死を常に意識して生活力がそれほどないようなイメージはどこから出てきたのだろうか、、。
詩というのは文学のジャンルであり、一つの表現なんですから、彼らだけが死を常に意識しているわけではありますまい。
とこんな感想を持たれるのは作者は百も承知して言えると思われるが、どうもそのイメージ先行型にはついていけなかったかなあ。
ミステリーとして面白いと思ったのは最後の一人称の秘密なんですが、これも本格ミステリーからするとほとんど読者に伏線を提供しておらず、アンフェアだと思われます。何よりこの内容でミステリーといえるのかどうか、というところがどうなんでしょうか。
とか、何とか、僕はひょっとしたら揶揄している感がありますが、実はこの作風には大いに感心していたのも事実です。この小説だけに漂う哀切感は捨てがたいものがあります。(それが詩人と相いれなくても)
一気読みだったことは告白いたします。
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