
2時間弱ほどの映画なのに登場人物の多さ、そして彼らが過ごす食卓の数に驚く。そうなんだね、人生は食事する際一番話をする。つらい時も寂しい時もそして至福の時も、、。
食べることはとても重要なことだ。人間、食べられなくなったらそれは終わりだということだ。生きるということはすなわち食べることから始まるのだから、、。
いくつの挿話がこの映画に語られたのだろうか、でもちょっと古臭い匂いがしないではない。
結婚して子供を設けたものの倦怠期が来て昔の恋人を昼食に誘う女。男は節度を持っていたためそれ以上の混乱には発展しないが、要するに馬鹿な女である。それで人生が切り開かれるはずのないことはみんな知っている。
弟がゲイだということを知り恋人がいるにも拘わらず弟を非難する兄。何なんだろう、存在そのものをも否定されているようで、それじゃあ弟はどうすりゃいいのだろう、、。
終盤の初老の男と娘同然の若い二人の愛と別れ。これもドーンと昔話みたいでよさそうで逆に興醒めする。
とか、結構うざい(ちょっと淫情的だったり道徳的でつまらなかったりする)話が進行する。スペインというお国柄は今でも少々黴が生えているのかなあ、とか思ったりもする(言い過ぎです。ゴメンナサイ)。
まあ、いろんな挿話が結構関係づけられてるんだが、観客としては映像のカット割りも早く、楽しく、スター映画でもないのでじっくりそれぞれの演技も堪能できる。
ユニークさは賞賛できるが、視点が少々古臭いのでは、、。
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