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インクレディブル・ハルク (2008/米)(ルイ・レテリエ) 70点

2008-08-06 11:51:09 | 映画遍歴
エドワード・ノートンがコミックアクションに主演というだけで興味津々の映画であります。今までどちらかというと硬派映画に出ていた彼が何故?と思いながら見ていましたが、、

映画としては別にどうということもない変身映画なんだけれど、スーパーマンとかと違ってヒーローではないところがこの映画のミソでしょうか。どちらかというと巨大化しちゃうと手を付けられないのでこんなのが近くにいるとただの変身怪獣もどきであります。

しかし、脈拍が200を超えない限り変身しないので、そのためひっそりと日常生活をする必要がある。しかして、スーパーマンなんかと違って、ハルクはヒーローへのメジャー変身度があまり期待出来ないのであります。いわんや、彼の望みは一般人に戻りたいというこの一つに尽きるのであります。何と、自己犠牲的なヒーローであることか。

まあ、この制御的な部分がノートンのお気に召したのかどうか分からないが、何か観客にとっては通常のヒーローものとは違いマイナーなものに思えてくるのは間違いのないところか、、。しかし、だからラスト近くの悪と善のハルク同志の対決が面白いわけで、このシーンはかなりの迫力があります。

この映画はシリーズ化されるんでしょうが、今までのヒーローものとは違いかなり逸脱した作品となる可能性が高いんでしょうね。何といっても、社会を救いたいといった前時代的な前向きの思想が全く欠如しているんですから、、。その意味でも毛色の変わったヒーローものとしてどんどん変質していくことを期待したい映画であります。

俳優陣は一流起用で見事です。個人的にはティム・ロスまでがどうしてこの映画になんか思っちゃいましたが、彼も考えたらノートンと同じく結構硬派の映画に出ずっぱりだったから、こんな映画にも出たかったのかなあ。リブ・タイラーは清楚感が少々薄れてきたがでもやはり美しいです。ウィリアム・ハートは相変わらず出演作多いが、この役もきちんとこなしている。最後にノートン、でも、やっぱりあなたがこの役を演じなくてもいいのではないか、そんな感じはします。悪くはないけれど、、。

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