冒頭の20分ばかり。世界に名を鳴らした怪女たち6人がサクセスストーリーを語り合う。それぞれ自分の人生に一つの陰りもなく快活にのたまう。
このシーンがこの演劇の出来を決めると思うんだが、思い切り唐突でわけのわからない自慢話に聞こえてしまったりします。男の僕には少々きつい。女性はそうでもないだろうと想像するが、、。
現実に戻るそれからの展開も、男性不在で何やら、女性の女性による女性のための演劇といった感じがしました。でもさすがよくできた脚本・演出で骨太の翻訳劇が続きます。ラスト辺りで姉妹の確執も見ごたえがあり、印象に残る劇となった。
俳優たちのセリフ回しが本格的な発声で、この翻訳劇によくマッチしていた。
でもたった30年程前のサッチャー時代のイギリス演劇なんだが、随分と時代性を感じてしまう。もはや現代では、女性のアイデンテティを問う劇はどうなんだろうという気もしないではない。
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