女の一生ならぬ男の一生。と言っても団塊の世代の駆け巡る20年ごとの出来事なので、まるで自分史を見ているような錯覚を覚えるほど、身近で、年代的に気持ちが切迫する内容であった。
2時間半の上演時間だが、全然難解でなくわかりやすい作品なので、20年ごとのこの家庭に起こる出来事を楽しみに待つことができる。それは自分の若い時から老年の現在に至るまでを追いかける作業にもなっている。
あ、そう、そういう時代を生きて来たんだって、確かに身につまさせられるものが多い。自治会の4人組はまるで僕の若い時の会話をそのまま再現したようで、気恥ずかしくもあり、気持ちをしゃんとする時でもあった。
その友人たち(同志たち)も自殺で亡くなる人もあり、また現在もボランティアで信念を続けている人もいる。これも人生なんだ。
全編何だか懐かしさで胸が詰まり、最後は主人公と同化してしまい涙ぐんでしまったことよ。秀作!
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