ぷ~さんのブログ

観劇、読書、趣味の手作りなど、日常で感じたことを書き込んでいきます。

読書その35(ゼツメツ少年)

2013-11-28 11:34:00 | 読書

重松清さんの『ゼツメツ少年』です


切ない話でした。不思議な世界観であり、これは現実のこと?小説内のこと?と何度か思いましたが、ラストまで行くと、そんなことはどうでもよくなりました。


重松さんが描くイジメについては、現実感がありとても怖くなります。たぶん、十分な取材をしているのでしょうね。

この本もそんな1冊です。主人公は中学生のタケシと、小学生のジュン(女の子)とリュウ。
タケシは実の兄からいじめられ、学校中の人からもいじめられています。この兄がどうしようもない・・・・加えて、両親も全く本当の子どもの姿を見ていない。

リュウはいじめられていた子を助けた事から、自分が今度はいじめられてしまう。でも、負けまいとするんだけれど・・・・。

ジュンは家庭環境が複雑。3歳で亡くなった姉が忘れられない両親。ジュンの存在が見えていない。見ているようで、見ていないという複雑さ。

それぞれが問題を抱えているのだけれど、この3人が家出をする。そして色々な人たちに出会う。でもその人たちはいったい誰?そして、少年達は帰ってくるの?

不思議な世界だったのだけど・・・・読み終えたら、切ない・・・。

大人も子どももこの本を読んで、イジメについて考えられるといいなと思う。

イジメからは何も生まれない。どうして、いじめるのだろう・・・大人はどうすればいいのだろう・・考えさせられる1冊。
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