詩子ねえさん卒業につき:キャラクター性、コンプライアンス、企業所属のメリット・デメリット

2024-05-24 17:22:44 | Vtuber関連

 

 

「うたこ姉さん」と聞くと「オクレ兄さん」を連想するゴルゴンですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?彼女が6月中旬に卒業するというニュースを聞いた時、「残念ではあるが、驚きは全く無い」というのが自分の正直な感想だった。

 

You Tubeの規約変更でセンシティブ方面の規制が厳しくなってきており(例えば金美館通りの藤村さんは夜職の経験を語らないようにするなど配信内容を大きく変えた)、またANY COLOR自体が企業として成長しコンプライアンス面であれこれ制限がかかる中、鈴鹿詩子のようなタイプのライバーは活動がやりにくくなり、にじさんじというグループに所属し続けるメリットが減っていたように見えていたからだ。

 

とはいえ、Xの公式アカウントでは具体的な話にこそ何も触れていないが、「特異なキャラクターや言葉選びで配信を盛り上げ」という文言が、お堅い文章の中で最大限に詩子ねえさんリスペクトをしていて、少なくとも円満な形であろうこともうかがえていた(まあ神域のネコトモ配信とか見てたらそりゃあねって感じだわw)。

 

さて、早くも当日夜には卒業に関する報告の配信がなされたので、ちょうど休みと重なったこともあり久々にライブ配信を見たところ・・・相変わらずの詩子節で安心したわwww卒業報告なのに賢者モードで配信開始とかね、もうその時点で爆笑しましたよとwまあメンバーシップではすでに告知していたことや、お通夜ムードにならないよう彼女なりに配慮した結果でもあるのだろうけど(最後に掲載した元動画のサムネも、黒バックに白字の「大事なお知らせ」とかではなく、明るい色合いで自分の姿を映しているあたり、突き放した感じにせずショックを和らげようという心配りが見て取れるし)。

 

内容はメンバーシップやグッズなど事務的な事の告知(確認)、そして卒業理由についてだが、「新しく挑戦したいことが色々あって、それについて運営と話した結果、卒業という選択に到った」とのこと。「挑戦したいこと」の内容にもよるが、やはり先に述べた自分が得意なことを追求していくのに、にじさんじというグループに属していることのメリットが少なくなった、というのが大きいと思われる。ただ、今いるファンやグループ内で関係性を築いたライバーたちとの兼ね合いで卒業するか悩んでいた結果、決断に到ったのがつい最近となった、ということらしい)。

 

ただ、所属していたにじさんじ(ANY COLOR)に否定的な感情が向かないよう配慮した発表であったし、先の公式アカウントの告知文含め、お互いできる限りリスペクトをもった対応になっていたのが救いかな、という印象。同列で語るのは適切でない部分もあるが、その対極として、セレン龍月の契約解除とにじさんじENの炎上を思い起こすところだ。まあそもそも、「去る者追わず」的なスタンスは、具体的な商品より個人への思い入れが重大な要素となるVtuberという業種では、「切り捨て」と受け取られるリスクを常に孕んでいるので(卒業に納得できない感情を企業への攻撃というベクトルに変換することも起こりやすい)、企業としてはそのリスクマネージメントに注意を払った行動、とも言い換えられるだろう(「守秘義務があるから詳細を話せない→唐突に感じられる→攻撃に転化」という現象への対処としては、ホロライブの夜空メル契約解除の対応が一つの参考になると思われる)。

 

詩子ねえさん自体、落ち着いたハスキーボイスで常識人的な立ち回りをするんだけど、あるジャンルになった瞬間にギアが突如トップに入り、その温度差で頭と腹が持っていかれる(脳がバグり笑いが止まらんくなるw)という特性を持っている。どうも、「うたっこ」たちもそういう人が多いらしく、スパチャ読みなどで出てくるアカウント名は毎回のように大喜利大会みたいで大変イカレもとい個性的であるにもかかわらず、コメント内容はきちんと配慮されていて民度が高く、まさに「変態紳士・淑女の集い」が如き様相を呈していて、毎度おもしろく感じていたものだ(・∀・)

 

ちなみに彼女のBLに対する様々な語りや、「腐れてんだー」の歌詞などで、「自分の癖が肯定され救われた」というコメントもそれなりに多く、その意味で由宇霧チャンネルのような役割も果たしていたと言えるかもしれない(なお、こういう自分の癖を嫌味なく発信することがリスナーの自己肯定に繫がるという点では、宝鐘マリンとその女子リスナー率の高さも比較的近い性質を持っているのではないか、と思っていたりする)。

 

鈴鹿詩子については、自身の強烈なキャラクター性・バランス感覚と合わせて前述のように熱烈な固定ファンもいるため、むしろ個人勢でやっていく方がプラスが大きいんじゃないか・・・とも思うがゆえ、このあとVtuber業界に残るかはわからないが、ぜひ自身の新たな夢を叶えてほしいものである。

 

 

 

ちなみに元動画はこちら。2時間あるが、報告は前半1時間で後半1時間はスパチャ読みとなっている。

 


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