※この記事はうみねこのなく頃にのフェータルなネタバレを含みます。未プレイの人は見ないことをお勧めします。
前回の記事では持ち越された謎や手紙について考えたため、結局「謎だらけだ」という結論にしかならなかった。そこで今回は、殺害方法といった事件を軸に違和感の萌芽を集めてみた。なお、違和感というものの根源は「必然性の欠落」にあることがほとんどだが、このゲームの謎について考えるとき、最初のターゲットの説明にある「悪魔のルーレットが選んだだけ」、つまり始めから偶然に過ぎないという可能性を考慮に入れておく必要がある。以上を意識した上で、問題事項を列挙していくことにしよう。
<なぜ金蔵は焼かれなければならなかったのか>
「顔の損壊」と同じく碑文には表れていない。普通に目的を考えれば死亡時刻のずらしなどが想定されるが、孤島で検死もままならない状態においてそれほど意味がある行為とも思えず、非常に謎である。宗教的意味が含まれていると考えるのが一番わかりやすくはある。なお彼については、最後の発見者が夏紀の一人称視点であったこと、またキャラクター紹介画面には通常生存状態と死亡状態しかないが、金蔵のみ灰色の中間状態[?]がある点も気になる(金蔵が失踪した時のことについて推理が書かれている)。
<本当に無線は繋がっていなかったのか?>
疑えばキリがないとはいえ、見たのが源次だけなので一応こう書いておく。
<最初の犠牲者たち>
前述のように、キャラクター紹介画面では「偶然」とされる。ただその説明にどうも釈然としないのは、わざわざノブを掻き毟ったりしていることだ。またゲストハウスと本館のシフト変更も気になるし、死を予見したようなルドルフの発言で霧江が残ったということもあって、館に残ったメンツが偶然に選ばれたとは俄かに信じがたいものがある(悪魔にとっては偶然館にいた人間を襲ったのかもしれないが、館に残す人間を誰かが作為的に選んだのならそれはやはり必然である)。
※
なお、もし選択方法に何らかの必然性があるなら、とばっちりで殺された紗音を計算に入れて「みんなに等しく悲しみを与えた」と最初の事件の被害者たちの特徴を分析するのは誤りと言えるだろう。
<顔の損壊について>
本編でも言われていることだが、なぜこのような事をするのか不明である(特に熊沢たちの事件については)。ただし、最初の事件の顔の損壊については一応特徴があるようである。
というのは、クラウスが右側面、紗音が左側面で左右対称になっている。紗音が夏紀の代わりと考えるならこの事実は興味深い。またこの視点からすると、対象になるはずのルドルフと霧江ではなく、彼女と郷田がセットになっているのもおもしろい。細かく言えば霧江は首まで削られた跡があり(画像参照)、郷田は顔の上半分のみ損壊している。ここから「ルドルフ―ローザ」、「霧江―郷田」というラインが深読みできなくもない。そう考えて霧江の紹介文を読むと、「射止めた」という悪意を感じる書き方は気になるところだ。もっともこれを普通に読むなら、戦人の母に関連する問題に繋がるのだろうが(6年間の確執もまた次回以降話題となるだろう)。
あと最初の事件で注意すべきは死因不明ということだ(顔の損壊は死因ではないと説明されていた記憶がある)。だから毒殺の話が持ち上がった部分もあるのだろうが、(人為かオカルトかで大きく話は変わるにしても)魔女が一種の幻想だとするなら同士討ちの可能性もあるのではないか(夏紀の死は一見自殺のようにも見える。これが集団になれば殺し合いor集団自殺になる)?なお、お守りの効果で夏紀を殺せなかったとすると、魔女はオカルトの存在だが「万能」(何でもあり)ではないと言えるだろう。これはひぐらしへの批判を意識しての描写と思われる。
<夏紀の死について>
夏紀の死に方はいかにも妙である。というのも、蝶に向けて発砲したはずなのに射殺された形になっているからだ(銃は壊れてたなんて考えてみたが、それなら独特の惨状になっているため「射殺された姿」という説明はそぐわないように思える)。死亡状態での説明によれば、「銃弾を射掛けようとも鏡の如く我が身に跳ね返されるだけよ」とのことで、かつ眉間を撃たれて[?]死んだらしい。また、「魔女の棋譜」では「高潔さを讃え、決闘の誉れを賜れました」と書いてあるが、死亡状態の説明では嘉音と同じく口汚く罵られている(「魔女に鉄砲如きで挑むなんて身の程知らずもいいところ。当然の結果なんだよ。きひひひひ」)。霧江の悪意を感じる紹介文とともに、気になる点である。
<夏紀に関する疑問>
①夏紀は金塊の話をしない理由
⇒全部腹を割ってない?
⇒建て直しの拠り所?(金蔵とのやり取りで家を守る責任感強い)
⇒余計な混乱を避けるため?
②銃を向けて絵羽を追い出す。
⇒碑文の「残った者は寄り添う二人を引き離せ」の文に沿っている。あのシーンが芝居じみていることも含め、夏紀が怪しいと感じさせる一要因。
<20人目の人物?>
ローザとマリアの間にある空白の謎。気になる空白の一つは魔女が埋めたが、あと一人分足りない。ローザは夫がわからないことも含めて結構謎の残った人物であり、20人目に彼が入ってもおかしくはない。とはいえ、あからさま過ぎてフェイクに思えるのも確かである。
以上事件関連の話題を中心に述べてきたが、あまりにもわからないことが多すぎて今はまだまとまった論にはなっていない。とはいえ、いきなり論を作るのではなくこれらの違和感の萌芽を集めていくことが魔女に挑戦する第一歩ではないかと思うのだ(もちろんこの中には、全てが魔女の仕業で、プレイヤーにできることは碑文の謎を解き明かして「利子回収」を防ぐだけである、という可能性も含まれているが)。
なお次のうみねこ関連の記事では、推理関係ではなく演出の仕方などについて述べる予定である。
前回の記事では持ち越された謎や手紙について考えたため、結局「謎だらけだ」という結論にしかならなかった。そこで今回は、殺害方法といった事件を軸に違和感の萌芽を集めてみた。なお、違和感というものの根源は「必然性の欠落」にあることがほとんどだが、このゲームの謎について考えるとき、最初のターゲットの説明にある「悪魔のルーレットが選んだだけ」、つまり始めから偶然に過ぎないという可能性を考慮に入れておく必要がある。以上を意識した上で、問題事項を列挙していくことにしよう。
<なぜ金蔵は焼かれなければならなかったのか>
「顔の損壊」と同じく碑文には表れていない。普通に目的を考えれば死亡時刻のずらしなどが想定されるが、孤島で検死もままならない状態においてそれほど意味がある行為とも思えず、非常に謎である。宗教的意味が含まれていると考えるのが一番わかりやすくはある。なお彼については、最後の発見者が夏紀の一人称視点であったこと、またキャラクター紹介画面には通常生存状態と死亡状態しかないが、金蔵のみ灰色の中間状態[?]がある点も気になる(金蔵が失踪した時のことについて推理が書かれている)。
<本当に無線は繋がっていなかったのか?>
疑えばキリがないとはいえ、見たのが源次だけなので一応こう書いておく。
<最初の犠牲者たち>
前述のように、キャラクター紹介画面では「偶然」とされる。ただその説明にどうも釈然としないのは、わざわざノブを掻き毟ったりしていることだ。またゲストハウスと本館のシフト変更も気になるし、死を予見したようなルドルフの発言で霧江が残ったということもあって、館に残ったメンツが偶然に選ばれたとは俄かに信じがたいものがある(悪魔にとっては偶然館にいた人間を襲ったのかもしれないが、館に残す人間を誰かが作為的に選んだのならそれはやはり必然である)。
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なお、もし選択方法に何らかの必然性があるなら、とばっちりで殺された紗音を計算に入れて「みんなに等しく悲しみを与えた」と最初の事件の被害者たちの特徴を分析するのは誤りと言えるだろう。
<顔の損壊について>
本編でも言われていることだが、なぜこのような事をするのか不明である(特に熊沢たちの事件については)。ただし、最初の事件の顔の損壊については一応特徴があるようである。
というのは、クラウスが右側面、紗音が左側面で左右対称になっている。紗音が夏紀の代わりと考えるならこの事実は興味深い。またこの視点からすると、対象になるはずのルドルフと霧江ではなく、彼女と郷田がセットになっているのもおもしろい。細かく言えば霧江は首まで削られた跡があり(画像参照)、郷田は顔の上半分のみ損壊している。ここから「ルドルフ―ローザ」、「霧江―郷田」というラインが深読みできなくもない。そう考えて霧江の紹介文を読むと、「射止めた」という悪意を感じる書き方は気になるところだ。もっともこれを普通に読むなら、戦人の母に関連する問題に繋がるのだろうが(6年間の確執もまた次回以降話題となるだろう)。
あと最初の事件で注意すべきは死因不明ということだ(顔の損壊は死因ではないと説明されていた記憶がある)。だから毒殺の話が持ち上がった部分もあるのだろうが、(人為かオカルトかで大きく話は変わるにしても)魔女が一種の幻想だとするなら同士討ちの可能性もあるのではないか(夏紀の死は一見自殺のようにも見える。これが集団になれば殺し合いor集団自殺になる)?なお、お守りの効果で夏紀を殺せなかったとすると、魔女はオカルトの存在だが「万能」(何でもあり)ではないと言えるだろう。これはひぐらしへの批判を意識しての描写と思われる。
<夏紀の死について>
夏紀の死に方はいかにも妙である。というのも、蝶に向けて発砲したはずなのに射殺された形になっているからだ(銃は壊れてたなんて考えてみたが、それなら独特の惨状になっているため「射殺された姿」という説明はそぐわないように思える)。死亡状態での説明によれば、「銃弾を射掛けようとも鏡の如く我が身に跳ね返されるだけよ」とのことで、かつ眉間を撃たれて[?]死んだらしい。また、「魔女の棋譜」では「高潔さを讃え、決闘の誉れを賜れました」と書いてあるが、死亡状態の説明では嘉音と同じく口汚く罵られている(「魔女に鉄砲如きで挑むなんて身の程知らずもいいところ。当然の結果なんだよ。きひひひひ」)。霧江の悪意を感じる紹介文とともに、気になる点である。
<夏紀に関する疑問>
①夏紀は金塊の話をしない理由
⇒全部腹を割ってない?
⇒建て直しの拠り所?(金蔵とのやり取りで家を守る責任感強い)
⇒余計な混乱を避けるため?
②銃を向けて絵羽を追い出す。
⇒碑文の「残った者は寄り添う二人を引き離せ」の文に沿っている。あのシーンが芝居じみていることも含め、夏紀が怪しいと感じさせる一要因。
<20人目の人物?>
ローザとマリアの間にある空白の謎。気になる空白の一つは魔女が埋めたが、あと一人分足りない。ローザは夫がわからないことも含めて結構謎の残った人物であり、20人目に彼が入ってもおかしくはない。とはいえ、あからさま過ぎてフェイクに思えるのも確かである。
以上事件関連の話題を中心に述べてきたが、あまりにもわからないことが多すぎて今はまだまとまった論にはなっていない。とはいえ、いきなり論を作るのではなくこれらの違和感の萌芽を集めていくことが魔女に挑戦する第一歩ではないかと思うのだ(もちろんこの中には、全てが魔女の仕業で、プレイヤーにできることは碑文の謎を解き明かして「利子回収」を防ぐだけである、という可能性も含まれているが)。
なお次のうみねこ関連の記事では、推理関係ではなく演出の仕方などについて述べる予定である。
<なぜ金蔵は焼かれなければならなかったのか>
はっきりしたことはわかりませんが、自分で「私を灼け」といっているのは確か。ただ、杭が打ちつけられているので自殺ではないでしょう。最後に金蔵を見たのは夏妃ですが、あのときの金蔵は不自然なほど落ち着いていて、夏妃をねぎらったりしているので、偽者なのかもと思っています。(ただ、エバのレシートがあるので入れ替わりは困難か?)
<最初の犠牲者たち>
クラウスが全ての始まりとされるので、急なシフト変更には何か意味があるはず。シャノンたんが帰ってきたのは殺すほうにとっては想定外。本当は夏妃が殺されるはずだったのでは?夏妃の部屋を開けようとしているうちに、閉じまり確認のシャノンと遭遇したのか?
<夏紀の死について>
もうこれはわけがわからない終盤でさらに不可解な出来事です。ですがジェシカが生存しているため、彼女を置き去りにしての自殺はないでしょう。
あと、ドアチェーンの密室はほんとうだったのか?源次が鎖を持って一人芝居をしているのかもしれないと思っています。そこでカノンくんに工具を持ってこさせその間に魔方陣を誰かがかいたとか。
魔方陣はそれが分る人がいるところでしか出現していません。最初の二つはマリアがいて、最後のはバトラが金蔵の藏書が利用できる環境で出現しました。
殺人は本館でしかおきていません。ゲストハウスは安全みたいです。ただし、死体は物置まで運搬されていましたが・・・。
今のところこの程度しか考えていません。私の好きな「陰謀説」wは今回は無理ですよね。(山狗の代わりに海猿にでも活躍してもらいますかww)
これにて失礼します。
>金蔵
とすれば、その発言を知っている人間が怪しいということになりますね。彼の死に様を見て、それが望んだ死に方であると発言した者はいませんが、何らかの意味があるのかもしれません。まあ魔女の仕業だとすると単純に今までの永きに渡る関係に敬意を表して、というところでしょうか。
>最初の犠牲者
なるほど。戸締り中に、というのは一番自然な状況ですね。
>夏紀の死
金蔵の言葉もあり、責任感を持って魔女から一族の人間達を守ろうとしているように読めますから、自殺の線は無いと見ていいと私も思います。
>魔方陣
「わかる人がいるところでしか出現」していないというのは、金蔵の死に様が望んだものであったことも含めて興味深いですね。あれはやはり源次辺りへのメッセージなのでしょうか…
>死体は物置
そう言えばどうして物置に移す必要があったんでしょうね?
やはり今の段階では謎が多すぎて推理を形にするのは難しいですね…