を見てていつも思うのは、これらの人件費はどのくらいで、またどのくらい募金に繋がってるんやろか?ということだ(なお、以下に書く内容は募金活動や寄付という行為自体を貶めることを意図していない。あくまで助けたい対象をより多く救うという観点で、どのような手法が合目的的かということである)。
呼び掛けに応じて犬を撫でたり話者の話に耳を傾ける人もいるが、仮に一日4~5人で募金が平均100~500円程度とすると、最大値でも2500円程度にしかならない(道端でお札をポンと出す人もそうそういないだろうし)。しかも、アピール用の広告を作成したり人件費までかかるとなると、マイナスにすらなるのではないだろうか。
もちろん、全て自腹のボランティアなのかもしれないが、仮にそうだとしても、費用対効果には大いに疑問を感じる。それならよほど、活動者には街頭に立つ時間をアルバイトにでも費やしていただき、その半分を手ずから募金する方がまだ実利があるのではないか。
大して人も金も集まらない街頭募金などというものは、例えて言うならネット全盛期の今にストリートミュージシャンをやりつつ力ある組織の一本釣りに期待をするのと同じで、戦略がズレているように思えてならない(注)。たとえば、動物の動画は俺もよく見るが、再生数は数万、数十万というのはザラだ。これにメンバーシップを導入する方が、ストリートチャレンジシステム(笑)よりよほど効果的だろう。あるいは、今流行りのクラウドファンディングとかね。
もちろん、動画への紐付けやクラウドファンディングに関しては、信用を得るためにルートなどの透明化は必須だろう(と痛感するのは、飲食店で震災募金についてちゃんと振り込んだのを証明するため、金額と振込先の書かれた領収書を貼ってるのを複数見たためだ)。しかし少なくとも、今採られているストリート戦略より随分マシなのではないか?こうして街頭に立つスタッフがアルバイト(→寄付)に勤しんでくれれば、人手不足解消にも寄与して一石二鳥である。
というわけで、募金・寄付のデジタル化・ネット化促進を強く主張したい。
(注)
あるいは、街頭募金ってデジタルに弱くてストックのある高齢者層にターゲッティングしてるのかしらん?それにしても、老人が集まりやすい場所(寄席とか老人ホーム?)を調査して、どこでやると効果が上がるかを検証すべきではないだろうか?募金は善行なんだからお金の多寡を気にするなんて不純だ、と思われるかもしれないが、「目的が自己満足ではなく他者の救済」ならば、合理性追求は当然のことと言えよう(両者の隔絶と後者のようなエートスが必要なことは、「白衣の天使」どころか「有能で辛辣な経営者」であったナイチンゲール及びその偉業が好例となる)。
また、国連の募金活動がどの程度地域性を意識しているのか知らないが、寄付文化の根付いている欧米(まあイスラーム圏にもサダカやザカートは存在するのだが)と同じように日本でやろうとしてるのなら、ハラル食品のことを考えずにイスラーム圏で食品産業をやるのと同じで、それは上手くいかないだろうよと思う次第だ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます