AIの「進化」と人間の「劣化」が進んでいけば、他者が自分のコントロール不可能な異物であることを忘れ、手前勝手な思い込みを投影してそのまま暴走するヤツが増えていく可能性は高いやろなあ。
まあ今でも、厄介オタクのみならず、毒親やモラハラパートナー、パワハラ上司など、他者を自分の延長みたいに妄想して支配下に置こうとする連中はあちこちに存在するわけで、将来的にはその暴走のあり方が変質する、と表現した方が正確かもしれんが(ちなみに以前紹介した「家主のことを全く知りもしないのに、その庵を見て勝手に期待を膨らませ、垣根を見て勝手に失望して批判する」という吉田兼好症候群[笑]は鎌倉時代の話なので、こういうメンタリティ自体はスゲー古くから存在していた、と言えるw)。
特に「アイドル」のような存在は、幻想を見せることで成り立っているため、こういう手合いの対処は、今後ますます以上に重要になっていくのではないか。ちなみに、「動画みたいな人物はカリカチュアで実際にはおらんやろw」と思う向きには、ラウドマイノリティの事例とは思われるが、まあ以下のような動画をご覧くだされ(そしてこういう連中も「ファン」の中にはいるからこそ、先日述べたように、夜空メル契約解除にまつわる対応はリスクマネージメント上巧みだったとも思う次第である)
こういうのって、自分や他人のことをじっくり考えてみれば、自分が理解している相手の肖像はもちろん、自己像でさえも所詮これまでの限定的情報=箱庭の中で形成されたものでしかなく、環境や関係性が変われば全く違った側面が浮かび上がってくることなんて珍しくもない(そのわかりやすい例が、生死に関わる極限状況だったりするわけだが)。いやそこまで考えなくとも、Vtuberもまた仕事の一つなので、営業スマイルとかを想起すれば、好印象→暴走に飛躍するのは全くのところ馬鹿げていることは理解できるんじゃないかと。
とはいえ、今では世の中に情報が溢れかえっていて、さらにそれらは効率よく摂取できるようノイズを排除してスピーディーかつスムーズに吞み込めるよう加工されてるから(さらに自分で早送りやらで二重に加工もするので)、どんどん考えずに手っ取り早く結論→報酬(物語理解やカタルシス)となるフォアグラ量産システムが精緻化されてきており、ゆえに冒頭で述べたような思考・行動を示す人間は増えこそすれ、減りはしないだろうなと思う次第である。
まあその意味では、AIが発達してやれる事が飛躍的に増えたところで、今よりストレスの少ない≒より幸せな社会が到来するかと言えば、かなり疑わしい。それはよくイメージされるように「AIの支配」などというものではなく、「劣化」した人間が暴走しないよう、薬物のような「より残酷でないロボトミー手術」的なものでコントロールせざるをえない状況だったりするかもしれない(これはよく言われるように、「合理性を追求すると、いらなくなるのは人間である」という話につながる)。
つまり、「能動性なんぞ下手に持って他者を毀損するよりも、ただただ娯楽でアヘってそのまま死んでいってもらう方が社会的にはマシ」なんて発想の元に世界が構築される時代が到来したとしても、私はさして驚かないだろう(まあそこまでいったら、「世界は人類なしで始まった。そして人類なしで終わるであろう」て言葉がいよいよ現実味を帯びてくるわけだが→「人類の存続に必然性などない」)。
おっと話が未来の話に進み過ぎた。今はまあとりあえず、自分が相談を受けた女性ストーカーの事例のように、メンヘラとかヤンデレなんてのはリアルに関係するとガチでヤバくて生活が破壊されるんで、「NEEDY GIRL OVERDOSE」なんかでコンテンツとして楽しむのは結構だが、まかり間違ってもそれが自分の手に負える存在だなどと思わん方がええで、と述べつつこの稿を終えたい。
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