※以下の記事は、祭編直前に携帯から上げた記事を若干編集したものである。また、ここでは古手梨花の予言(暇編)をかなり推理の材料として重視しているが、その理由を暇編・目編時点で考察した記事もある。こちらは過去ログ「ひぐらし:古手梨花の「予言」について考える」を参照してもらいたい。
北条家殺害の推理材料は、皆編における梨花の発言、「やつらは私の母さえ殺した」である。ここから、貴重なモルモットの梨花を確保するため同母を殺害したのと同じ理由で北条家も屠られたと推測する。
つまり北条家に関する事件は、沙都子の母や叔母を殺すことが主目的だったのではなく、沙都子をモルモットとして確保することをこそ目的としていたということである。ここで比較的情報の多い北条叔母の事件から考えると、沙都子が壊れて使い物にならなくなるのを防ぐための殺害だったのではないだろうか。また怨恨丸出しの殺害方法からすれば、犯人は始めから悟史に罪をなすり付けて「失踪」させる腹積りだった。ただ、過去三年間には見られない綿流し当日からのズレまで予定どおりなのかはわからない。もしかすると失踪に足る理由付け[金が貯まった]とスケープゴート作りのためかもしれないが、そうすると四年目にもなっているのに随分と計画がずさんだと言える。
続いて、沙都子父母の場合はどうだろうか?沙都子父母殺害に関しては、本編の描写が無く、なかなかに難しい。そこで、最初に梨花の「殺されます」「あるいは不幸な事故」を基盤にしてみよう。ここからまず、単なる自損事故ではないことがわかるが、では「不幸な事故」とは何を指しているのだろうか?二つの可能性が考えられる。一つは沙都子の犯行、もう一つは入江ないし鷹野(グループ)の犯行である。例の症候群を知っている私たちは前者を選んでしまいそうになるが、そうなると二人も突き落とせるのか、という疑問が残る。ひぐらしでは個人能力の基準を曖昧にしてしまっている(後述)ので判断は難しいが、やはり少女一人が大人二人を突き落とすのは無理がある(皆編での大石と熊谷の殺され方を見る限り、大人二人を殺すのが容易でないことは少なくとも意識しているようだ。とすれば、北条夫妻についても同じことが言えるだろう)。また、沙都子は「車の中にいた」と証言している。あの状態の沙都子がどこまで信用できるかは非常に微妙だが(簡単に暗示にかかる)、「大団円」という作品の方向性まで絡めて考えるなら、やはり沙都子犯人説は厳しいと言わざるをえないだろう(というのも、祭編で新たに事件を語りつつ、そのうえ沙都子に罪まで償わせるのは無理があるように思うからだ。やや皮肉な言い方にはなるが、「大団円」にするには沙都子に「シロ」でいてもらわないと困るのである)。
以上の理由から、沙都子犯人説は退けられた。そうなると鷹野軍団(笑)の仕業としか考えられない。しかし始めから消すつもりだったなら、「殺されます」とただ言えばいいだけであり、「不幸な事故」とわざわざ補足する必要はないように思える。そこで、こうは考えられないだろうか?まずは鷹野(もしくは入江。理由は後述)が沙都子の父母と彼女のことで交渉に当たる。そこでどんなトラブルが生じたかは不明だが、入江が一人を誤って落としてしまう。そこで山狗が介入し、もう一人を消す。そして一人を「失踪」にし、「オヤシロさまの祟り」完成である。このように考えると、梨花の予言と辻褄が合うのではないだろうか。また、そこに皆編での発言を考慮すると以下のように補足できる。
皆編で祭具殿に侵入した日のプレゼン後における富竹・入江・鷹野たちの会話を覚えているだろうか?そこでは、沙都子や梨花の両親の話が出てくるにもかかわらず連続殺人などとは全く関係ない、もしくは行われなかったかのように会話が進む。ここから考えられるのは、
(1)知っていて白々しい会話をしている(しかし皆編が解答であるのを考えると、知っててわざと話さないのは描写の意味が無く奇妙)。
(2)共有の秘密ではない。即ち、その中の一人ないし二人が抜け駆けして殺した。
(3)母殺害は梨花の勘違い
の三つであるが、私は梨花の予言を信じる立場を取るので、(2)だと考えている。
(続く)
北条家殺害の推理材料は、皆編における梨花の発言、「やつらは私の母さえ殺した」である。ここから、貴重なモルモットの梨花を確保するため同母を殺害したのと同じ理由で北条家も屠られたと推測する。
つまり北条家に関する事件は、沙都子の母や叔母を殺すことが主目的だったのではなく、沙都子をモルモットとして確保することをこそ目的としていたということである。ここで比較的情報の多い北条叔母の事件から考えると、沙都子が壊れて使い物にならなくなるのを防ぐための殺害だったのではないだろうか。また怨恨丸出しの殺害方法からすれば、犯人は始めから悟史に罪をなすり付けて「失踪」させる腹積りだった。ただ、過去三年間には見られない綿流し当日からのズレまで予定どおりなのかはわからない。もしかすると失踪に足る理由付け[金が貯まった]とスケープゴート作りのためかもしれないが、そうすると四年目にもなっているのに随分と計画がずさんだと言える。
続いて、沙都子父母の場合はどうだろうか?沙都子父母殺害に関しては、本編の描写が無く、なかなかに難しい。そこで、最初に梨花の「殺されます」「あるいは不幸な事故」を基盤にしてみよう。ここからまず、単なる自損事故ではないことがわかるが、では「不幸な事故」とは何を指しているのだろうか?二つの可能性が考えられる。一つは沙都子の犯行、もう一つは入江ないし鷹野(グループ)の犯行である。例の症候群を知っている私たちは前者を選んでしまいそうになるが、そうなると二人も突き落とせるのか、という疑問が残る。ひぐらしでは個人能力の基準を曖昧にしてしまっている(後述)ので判断は難しいが、やはり少女一人が大人二人を突き落とすのは無理がある(皆編での大石と熊谷の殺され方を見る限り、大人二人を殺すのが容易でないことは少なくとも意識しているようだ。とすれば、北条夫妻についても同じことが言えるだろう)。また、沙都子は「車の中にいた」と証言している。あの状態の沙都子がどこまで信用できるかは非常に微妙だが(簡単に暗示にかかる)、「大団円」という作品の方向性まで絡めて考えるなら、やはり沙都子犯人説は厳しいと言わざるをえないだろう(というのも、祭編で新たに事件を語りつつ、そのうえ沙都子に罪まで償わせるのは無理があるように思うからだ。やや皮肉な言い方にはなるが、「大団円」にするには沙都子に「シロ」でいてもらわないと困るのである)。
以上の理由から、沙都子犯人説は退けられた。そうなると鷹野軍団(笑)の仕業としか考えられない。しかし始めから消すつもりだったなら、「殺されます」とただ言えばいいだけであり、「不幸な事故」とわざわざ補足する必要はないように思える。そこで、こうは考えられないだろうか?まずは鷹野(もしくは入江。理由は後述)が沙都子の父母と彼女のことで交渉に当たる。そこでどんなトラブルが生じたかは不明だが、入江が一人を誤って落としてしまう。そこで山狗が介入し、もう一人を消す。そして一人を「失踪」にし、「オヤシロさまの祟り」完成である。このように考えると、梨花の予言と辻褄が合うのではないだろうか。また、そこに皆編での発言を考慮すると以下のように補足できる。
皆編で祭具殿に侵入した日のプレゼン後における富竹・入江・鷹野たちの会話を覚えているだろうか?そこでは、沙都子や梨花の両親の話が出てくるにもかかわらず連続殺人などとは全く関係ない、もしくは行われなかったかのように会話が進む。ここから考えられるのは、
(1)知っていて白々しい会話をしている(しかし皆編が解答であるのを考えると、知っててわざと話さないのは描写の意味が無く奇妙)。
(2)共有の秘密ではない。即ち、その中の一人ないし二人が抜け駆けして殺した。
(3)母殺害は梨花の勘違い
の三つであるが、私は梨花の予言を信じる立場を取るので、(2)だと考えている。
(続く)
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