二次創作(とその消費)という行為の魅力は、必ずしも作品に縛られることなく想像(創造)力を行使できることだが、一方でそれは閉塞の危険性を孕んでいる。というのは、もし原作しかなければそれと向き合って考えざるをえないが、二次創作があれば原作を不快と感じた時直ちにそちらへ乗り移るだけですんでしまうのだ。それ自体が悪ではないが、そういった行為が連鎖すれば結局は作品をフックにして各自の快楽原則に則った予定調和の中で耽溺するだけの状況に陥るだろう。その時二次創作は、むしろ安易な逃げ場として閉塞の温床となってしまうのである。
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