「閉鎖空間+ガバナンス機能不全」を「でも成果が上がってるからいいじゃん」と放置した結果が、ジャニーズの転落の始まりと大手マスメディアの惨状ですよと。
一度大きな問題が立ち上がると、それを変えるべしという提言が出てはくるが、すでに既存の仕組みで甘い汁を吸っている(特に上位の)人たちが多くいるため、強力なインセンティブがないと変化の動機づけがなく、誤魔化しているうちに外側(スポンサーやファン)はどんどん組織や業界を見限って離れていき、本格的に腰を上げた頃には、すでに焼け野原になっているという構図である(これは要するに、『「空気」の研究』や『失敗の本質』でも触れられてる先の大戦の構造とその反省は全く生かせてないってことですな)。
〇〇は死ななきゃ治らないと言うが、『心でっかちな日本人』でも提示されたように、腐敗した組織を変えられるかどうかは必ずしも頭の良し悪しとは関係がない(つまり仕組みが重要)って意味でも、反面教師として今後体系的に参考にすべき事例だろう。
なお、潮目の変化でジャニーズ問題の報道が遅まきながらスムーズになってきた大手メディアからは、問題をどうしても認めたがらないジャニーズ「ファン」たちによる二次被害も報道されるようになってきている。第三者委員会や会社のオフィシャルな発表として性被害の存在を認定し、また被害者への攻撃的発言を控えてほしいと会見の場で言った以上、そういった人たちの犯罪的行為もどんどん暴露されていき、以前あった弁護士に対する計4000件程度の懲戒請求をした者のうち、900人が損害賠償を請求されたような事案に発展していくかもしれない(でまあ実際に訴えられたら「そんな大事になるなんて」とかどうせ言い出すんだろうネ)。
そもそもジャニーズ性被害に対する損害賠償請求が、以前あった過払い請求広告と同じで弁護士の仕事として大々的にPRされていくのと連動し、この手の誹謗中傷に対する訴訟も行われていく可能性は十分あるということだ。そしてそうなったら、かかる「ファン」たちの言動もまた、ジャニーズの衰退・解体をブーストしていく一要素になりうるだろう(国益にならない事をする国粋主義者とまんまやっていることが同じで草も生えないってヤツですわ)。
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