歴史には、まさかそんなことが!?という事例が様々な見られる。動画中でも触れられているが、第一次大戦とその長期化(900万が死に、2700万人が負傷)を典型として、ロシア・ソ連に限っても、独ソ不可侵条約締結、(ソ連から見た)不可侵条約破棄など枚挙に暇がない(あるいは派閥争いに勝利するための一手であったフルシチョフのスターリン批判が、共産主義国全体にハンガリー暴動や中ソ論争など様々な波紋をもたらしたように、戦略的一手が情報統制の中で思わぬハレーションを産み出し、事態を混迷に向かわせるような事例もある)。
このような事態に対しては、しばしば「事実は小説よりも奇なり」という言葉が与えられてきたわけだが、21世紀にはとてもお話として成立しそうにない「遺物」のような戦争行動が実行されている様を見れば、改めてその言葉を想起せざるをえないだろう(なお、ロシア側としては、NATO加盟国の拡大が以前の取り決めに反する云々という理屈は取り沙汰されるが、それを勘案したとしても、ここまであからさまな侵略行為にまで至ったのはやはり驚くべきことであろう)。
ともあれ、今回のような件を踏まえ、改めて「他者」の予測不可能性を外交には勘案せねばならない、と言える。少なくとも、(それがタカ派的なものであれハト派的なものであれ)己の信条に基づいて事態をねじ曲げて解釈するような態度は、(第二次大戦・太平洋戦争でもそうだったが)リアルポリティクスの中では害悪でしかないと述べつつ、この稿を終えたい。
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