A Slow Life of Mister Masuda

定年退職後のスローライフを公開!

信州小旅行(5)

2006年09月12日 18時35分58秒 | 家族行事
別所温泉から小規模な門前町を辿って行くと「北向観音」。

長野の「善光寺」の阿弥陀如来が南を向いているそうで
それに相対して北を向いている「北向観音」の千手観音と
両方のお寺をお参りするとよい厄除けになるそうだ。
「北向観音」の説明書には北原白秋の短歌が添えられていた。。

残念ながらご本尊の千手観音は秘仏だそうで
お厨子が開かれる事はないそうだ。
千手観音さんが実際に北を向いているかどうか確認は出来なかった。


二年詣りや節分には多数の善男善女で賑わうそうだ。

境内には愛染明王堂が建立されており隣接して
樹齢1200年の桂の樹がある。
別所温泉に逗留して小説「愛染かつら」を執筆していた
川口松太郎がこの老木に「愛染かつら」の名を付けたそうだ。

門前町で一休み、アイスクリームを食べてから
「北向観音」を後にして本日最後のお寺「大法寺」に向う。



信州小旅行(4)

2006年09月12日 18時01分17秒 | 家族行事
曹洞宗「安楽寺」は別所温泉に隣接している。
カーナビは便利、カーナビに導かれて一路 別所温泉へ。

温泉の喧騒を離れ石段を登ってゆくと質素な山門がある。

本堂も煌びやかを排し質素な佇まいだ。

この寺は国宝「八角三重塔」が有名。
日本で唯一の八角の塔で長野県で初めて国宝に指定された建造物。



この塔は一見 四重塔に見えるが 
初重の屋根は庇(ヒサシ)と見なされている。

先ほど拝観した前山寺」の三重塔が明るい場所に建っていたのに
この「八角三重塔」は谷間に建てられており暗い。
塔の八角の屋根は何か中国のお寺の様な感じ。
説明によれば鎌倉時代末期の建立で我が国最古の禅宗様建築で
中国宋時代の建築技術を駆使して建てられたもの。
初代住職も中国よりの帰化僧だったそうだ。



隣接している別所温泉の反対側にやはり隣接して「北向観音」がある。
ついでと言ってはバチが当たるがそこも御参りして行く事とした。


信州小旅行(3)

2006年09月12日 17時33分21秒 | 家族行事
「無言館」を出て山道を登って行くこと500メートル。
そこに「前山寺」がある。
寺に至る鄙びた参道は長野県より文化財に指定されている。

「前山寺」については旅前の下調べでは重文の三重塔と
方丈で頂ける「胡桃のおはぎ」がお目当てだ。

本堂の建物は大きいが茅葺で柔らかい感じ。
尼さんのお寺のような雰囲気。

重文の三重塔も質素だが清潔そうな佇まい。
それもその筈 ”未完成の完成塔”呼ばれ、
完成されないままの姿が美しさを際立たせているのだろう。


名物の「胡桃のおはぎ」は甘味抑え目で美味しかった。
ただし残念ながら肝心の「おはぎ」の由来は聞き漏らした。
食べ始めてからブログ用に写真を撮ることを
思い付いたので「おはぎ」の形が少し崩れてしまっている。

帰りに寺守さんが折角だから国宝の三重塔がある
近くの「大法寺」「安楽寺」の参詣を熱心に勧めて呉れる。
今日は”三重塔”の日にしよう。3塔も見る事が出来そう。
予定を変更 宿に入るのは少し遅れるが行ってみる事となる。

そこで次は「安楽寺」へ向う。



信州小旅行(2)

2006年09月12日 01時25分28秒 | 家族行事
北国街道信州柳町から「無言館」に向う。

「無言館」は戦没画学生慰霊美術館。
第二次世界大戦で散っていった若い画学生の作品を一堂に集めたものだ。
美術館の建物はコンクリートの打ちっぱなし
一階建てで西洋の教会の様に上から見ると十字形になっている。
入場料は無く、出口で”志”を収めるシステムだ。



庭にはパレットの形をしたモニュメントがあり
夭折した画学生の氏名が彫り込まれている。

油彩画あり水彩画あり日本画の大作 彫刻も展示されている。
自分の恋人の肖像画、若い奥さんの裸像、自画像、家族の集合画
勿論 静物、風景画もある。
戦争画ではない。戦意高揚画でもない。

作品の保存状態の悪いものもあるし時節柄か絵の具の発色の悪いもの
変色してしまった物も見受けられたのは残念である。
しかし不思議な事に時代の暗さは画に表れていない。
画を描いた後に戦争に行くことになり不幸にも戦死したのだ。
だから自分の運命も知らず一生懸命描いた画を見るにつけ哀れを催す。
あの「無言館」はあの時代を二度と繰り返すなと無言で云っているのだろう。

あの画学生達が平和な時代に生まれたならば あの中から大家も生まれたと思うが
小生は日本画を描いていた23歳の画学生を応援したい。
美術館内は撮影禁止でブログに載せる画像が無いのが残念。

「無言館」の次は重文の三重塔がある前山寺。
前調べでは前山寺の方丈で振舞われる「胡桃のおはぎ」の”おやつ”が楽しみ。 


信州小旅行(1)

2006年09月12日 00時17分12秒 | 家族行事
9月10日から11日にかけて信州地方に小旅行を試みた。

今日は10日 早起きをして7時前には出発。
偶々今朝の日経に家内の投稿短歌が入選しており選者の講評も好意的だ。
出発間際幸先良い。
実は今回の信州行き家内の短歌の題材探しも目的の一つである。

関越道「高坂SA」で遅めの朝食。
関越道から上信越道に入り妙義山を左側に見ながら一路「上田菅平インター」へ。
一般道で千曲川を渡れば上田市内。

今回の第一の目的地は「おお西]蕎麦店
数日前TVの旅番組で紹介された蕎麦屋だ。
地元の人に美味い蕎麦屋らしい「おお西」は何処か尋ねるも
「信州の蕎麦は何処も美味い」と云われたのには弱った。
何とか探し出したその店は上田駅から500メートルぐらいの所にある
通称「北国街道信州柳町」の中にあった。(風情のある街並み)

早速”蕎麦がき”を肴に一杯。
”発芽蕎麦きり(せいろの一種)”は腰があり美味かったが一人前1500円は高いなあ!
店は古い商家をそのまま使っている。(おお西 蕎麦店)

この「北国街道信州柳町」は町並みが良く保存されている。
文化元年(1804)には商家、造り酒屋、旅籠など
呉服屋も25軒程あり大変賑った所だそうだ。

昼食後柳町をブラブラ冷やかして歩く。
喫茶店兼骨董品と言うよりジャンクを扱っている店”森文”。
店に流れている音楽は真空管のアンプによるもので
この店の亭主は相当の凝り性と見受けた。(森文亭主とミスターマスダ)

メニューにタルト・タターンを見つけたのには大きな驚きだった。
最近はあまりケーキ屋さんでもお目に掛かれず
亭主にその事を言うと他の御客をほったらかしで
我が意を得たりとばかり材料の林檎の選び方など薀蓄を傾けてくれた。
聞けば彼は東京でパテシエをやっていたそうだ。(写真写りの悪いタルトタターン)


この風情のある柳町は観光客相手ばかりでなく
地元の人達にも利用されている生きている町並みだ。
造り酒屋さん御味噌屋さんパン屋さんなども店を連ねている。
地方へ行くとシャッター街が多く見受けられるが
この町はそれには無縁のようだ。(地元の人にも人気のあるパン屋さん)

次の目的地は”無言館”
先を急ごう。