森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

実りの秋 その6

2006年11月08日 | 自然観察日記
 リンゴと洋ナシの収穫である。リンゴは実生の木に長野のリンゴ園から一枝いただいてきたものを接木して育てたフジ。しかし、病気にやられ虫にやられ鳥にやられしてようやくここまできても味がいまいちの作品である。何とか出来るという証くらいの意味でしかない。
 洋ナシは越後の名品「ル・レクチェ」で植栽して4年目の作品。今年からようやく実りだしたもので3個の収穫である。これから1ケ月くらいじっくり熟成して、柔らかくなった頃いただくことになるのだがどんな味なのか楽しみである。

スカシタゴボウ(アブラナ科)

2006年11月08日 | 自然観察日記
 道端に生える雑草でイヌガラシという黄色の花を年中咲かせているものがあるが、形態から生態をみてもほとんど同じもので多くは区別するほど意識しない。しかし、違うことは間違いないからそう扱うことにする。葉の切れ込みが多いとか花がやや小さいとか葉柄が茎を抱くとかであるが、一番判りいいのが実の形でスカシタゴボウはずんぐりむっくりしている。すらっとしたイヌガラシに比べると「ダサイ」感じである。
 近似種を比べると思うことであるが、境界線がどこなのかを思うとき区別すべき「種」というものが曖昧になってきて区別する意味があるのかどうか判らなくなってしまう。一般には自然状態で交雑しないのものは別種として扱われ、交雑がある場合は亜種,地方種,品種などとその状況に応じて判断されているようだ。