森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

バオバブ(パンヤ科) その3 種子

2006年11月25日 | 自然観察日記
 封筒に同封されてきた種子である。正直言って発芽しそうにない雰囲気だから、このまま感想標本にしておこう。
 現地の人から聞いた話ということでは、種子は火などの刺激があると発芽するのだそうである。オーストラリアにも似たような性質を持つものがある。バンクシアの仲間は砂漠に近い場所に生活しているが、野火の発生で樹木が火災に合わないと種子が弾けないのだそうだ。
 バオバオも写真から見るとかなり乾燥した大地に生えていることから、野火の刺激がその生態に大きく影響しているのかもしれない。

バオバブ(パンヤ科) その2

2006年11月25日 | 自然観察日記
 日本国内にある熱帯温室でバオバブを栽培してあるところがいくつかあるが、せいぜい4~5mくらいのものしか見たことが無い。葉は大型の掌状複葉であった。何処かの温室で花が咲いたそうだが、眼にしたことが無い。温室でみてもこの写真の個体をイメージするには至難の業だ。直接行って直に触って来たい思いに駆られる。
 世界は広いものだと思う。不思議な不思議な植物がいくらでもある。命あるうちに一つでも二つでもそれらが息づいているところに訪れてみたいものである。友人の手紙には、マダガスカルの風景は意外と日本の田園風景に似ているとある。バオバブの巨木も減ってきているという。グローバル化は一応に世界の隅々にまで押し寄せているのだろうか。

バオバブ(パンヤ科) その1

2006年11月25日 | 自然観察日記
 友人からもこもことした封書が届いた。中を開けると写真と種子と手紙が添えられている。
 悠悠自適な彼はマダガスカルのバオバオツァーに参加して来たとのこと。延々とその状況が語られ、写真の説明がされていた。
 まことに羨ましい限りで当面はそういう環境にないわが身を残念に思っているが、必ずや私もいつかは訪れたい場所である。
 バオバブも何種かあって、一般に「木を引き抜いて逆さに地に突き刺した」ものというのはマダガスカルにある。写真の光景はしばしば雑誌などで見るバオバブの大木が多く残されている場所だそうである。今では観光の重要ポイントらしく、人も多いと記してある。