亜高山帯の湿地に生える種とされますが、結構乾燥地にも耐えて生育しています。もっとも土質は粘土質の場所で、高所ですから頻繁に霧などで湿気を与えられる環境なのでしょう。一見乾燥する場所といっても水分は十分にあるのかもしれません。あるいはこの種は水分より温度条件で下界に下りてこない種かなぁ・・、などと勝手に想像しています。綺麗で面白い花です。
ウマバチソウが持っている仮雄蕊(かりゆうずい:おしべに似たもの)がなんとも不思議な存在です。先端が細く分裂しその先が丸く腺体をもっているため小さな水滴が付いているようなものが5個配置しています。どういう役目があるのかなぁ・・。訪れた虫を受粉を確実にするためにこの腺体で吸着し放さないようにするというのは考えすぎでしょうか。