森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

コウヤノマンネングサ

2010年09月17日 | 自然観察日記
これはコケ植物で、花を持つ顕花植物でありません。適湿の林下に群生していて、もこもことした塊がなかなかいい味を出しています。よく見かけるコケ植物とは異なり長い柄を持ち、「はたき」や「ほっす」を連想させます。盆景などをご趣味にする方はきっとよく利用されるものではないでしょうか。
コケ植物は門外漢なのですが、論理的には各個体性があり顕花植物とは異なります。(顕花植物は胞子体が発達したもので、コケ植物は配偶体が発達したものとされます)

サルオガセ

2010年09月17日 | 自然観察日記
これも顕花植物ではなく、下等な地衣類です。亜高山以上の樹木特に針葉樹に沢山ぶら下がっている姿を目にします。鬱蒼とした薄暗い森の中でサルオガセが垂れ下がっている光景は異次元の魔法の国かどこかに紛れ込んだ気分にさせられますが、残念ながら県内の山ではそういう場所はないようです。地衣類は菌類と藻類が共生して新しい生物群に進化したものといわれます。