全国の丘陵地に生育するトウダイグサ科の多年草です。花は夏に咲くわけではなく5月に咲くので「春」トウダイの方がいいのにと思っていたのですが、調べてみると、早く咲くので「初」トウダイというのが変化したのではという説がありなるほど・・と納得。弥彦田ノ浦ルートの山麓部に自生しているのを確認しましたが、この種は県内の分布は大体このラインより北にしか見られないという変わり者です。一二の例外はありそうですが、中越地域や上越地域では不思議と採集されていません。この種も阿賀野川ラインで県内に入ってきた種のようにも思えます。
トウダイグサ科の花は説明しにくい難しい仕組みをしています。まず茎の先端に輪生する葉がありますが、ここから5本の花茎を出して葉のような総苞をもった杯のような形の花序(杯状花序)を作ります。花序には、雄花と雌花が同居しているのですが花弁もガクもありません。腺体という分泌物を出す装置と雄蕊と雌蕊がセットになっています。この腺体が三日月状で四つあり、背側で組み合わさっているのが特徴です。色はこの個体は黄色に近いものですが濃紫色まで変化するのだそうです。