森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

親不知コミュニティーロード

2016年05月10日 | 自然観察日記
県境の親不知へ足を運んでみました。コミュニティーロードと名付けられた旧国道が散策路になっていて海岸線にも降りれます。また、土木遺産としての旧親不知トンネルの中もくぐれなかなか変化のとんだ場所でした。北アルプスに通じる栂海新道(つがみしんどう)登山口が道路の反対側にあります。なぜこのようなところから登ろうとしたのか登山道を切り開いた人の気持ちが分かるようで分からない。いわゆる断崖絶壁剣が峰。昔から交通の難所として名高い場所です。
植物の話になると話が別で、こういう場所に生活する種はどんなものがあるのだろうかと興味津々。僅かな滞在時間でしたが興味深いものがいくつか出てきました。

オオタチツボスミレ

2016年05月10日 | 自然観察日記
その舗装された旧国道の割れ目からオオタチツボスミレが良い花を咲かせていました。ふかふかとした土の上から咲くのではなく住みにくそうなアスファルトの亀裂に根を下ろしたようです。いわゆるど根性オオタチツボスミレといったところ。多雪地域に生育するとされるオオタチツボスミレは新潟県内ではタチツボスミレより多く見られ、旧村松町の公園ではカーペット状に大群生していたことがあって感激した思い出があります。名前の通りやや花が大きい種です。

レンプクソウの花 拡大

2016年05月10日 | 自然観察日記
いくら拡大してもピンが甘い写真では何が何だか分かりませんが、花は5個ついているようで「五輪花」ともいうそうです。上を向いて咲く花と横を向いて咲く花には形態上の差があることが多いようでこの種の面白い特徴になっているようです。

旧親不知トンネル(土木遺産)

2016年05月10日 | 自然観察日記
約650ⅿくらいのトンネル。ところどころ明かりがありますが中を歩くと平衡感覚がマヒしてしまいそうです。うっかり壁面に触ろうものなら蒸気機関車の油煙がへばりついていますから真っ黒になります。異次元体験にはいい場所かもしれませんね。