海岸端にワサビです。急な傾斜地に小さな流れがありその礫の隙間に白い花を咲かせていました。経験的にワサビは比較的深い山手で観てきましたから、波音の聞こえる海岸付近で見るのはどことなく違和感がありました。そもそも急傾斜地の谷筋などは高海抜のところに生育していたものが剥がれ落ちて運ばれそれが根付いている場合が多いのですが、このワサビもその例なのかもしれません。
ワサビは水の中で育つと思いがちです。土の上に生活しているものを畑ワサビなどという人もいますが同じ種です。水中で栽培した経験はないのですが、水の中で生育すると根茎が太るようで陸上のものは太くなりません。このあたりの説明でおもしろいものがあります。もともとワサビの根茎にあるある種の化学物質は成育疎外を引き起こし陸上では根茎は肥大しません。しかし、水中だと洗い流されてその成分が無くなるために根茎が太るというものです。その化学物資値の詳細を私は理解していませんがなるほどと納得しているところです。