小さな渓谷に沿って切り開かれた林道が登山道になっています。実は里山の雑木林をイメージして入山したのですが周囲はすべて杉の植林帯でわずかに植林できない場所に潜在の雑木があるという感じで出だしはあまり足取りは軽くありません。しかし渓相は岩山に相応しく変化に富んで水もきれいです。
川沿いに伐採されなかったカツラの大木が開発される以前の様子を伝えています。径は1ⅿに満たないと思いますがそれでも堂々とした樹姿です。かつてはこんな樹が沢山あったのだろうと想像しながら周辺に植林され50~60年くらいたったかと思われるスギ林を見渡しました。よくもこんな傾斜地に植林をしたものと関心はします。
歩き始めて、険しい地形であり周囲の植林された杉が成長していてかなり暗い道であることに一抹の不安はありました。とにかく新潟の森の様子と異なり林床の植生が一見して貧弱です。しかし、貧弱で1種当たりの個体数は少ないのですが出現する種がことごとく「新しい」ものでなかなか先に進めない状況がつつきます。