清津峡周辺ではイカリソウが生育しています。長岡近辺ではトキワイカリソウしかありませんが魚沼や津南の内陸部にはイカリソウが主でトキワイカリソウをしっかり確認したことがないことに気づきました。県内の分布資料が手元になく自分が歩いた限りでの物言いですが、県内では奥山にはイカリソウが、浅い里山を中心にトキワイカリソウがすみわけをしているように見えます。そして、トキワイカリソウが無くなる当たりから深山にはキバナイカリソウが生育しているように見えます。したがって魚沼地域や十日町津南地域ではイカリソウとキバナイカリソウは生育地域が重なる話になるのですが、この両種が同居している場所を確認したことがありません。全国的にイカリソウの形態や分布については難しい問題があるようです。
清津峡の入口には共同の駐車場があってその縁は自然の山の斜面に繋がっています。そこにおびただしいほどのニリンソウの花がありましたから、近づいてみるとそこにイカリソウも生育していたのでした。見事な株が沢山あって根曲がりを起こした灌木の間から斜面上部に向かって点々と確認できました。清津峡の景観もさることながら私にとってはこの景観の方が印象的でしたね。
埋もれるというより一緒に生育しているようにも見えますが、このような景観が駐車場の斜面に広がっていました。気づく人があまりいないようなのでもったいないという気持ちと独り占めできることへの優越感が混在してしまいました。