芳ヶ平湿原への散策道は火山荒原の部分が多く植生としては比較的疎でやや単純なものでしたが、イタドリの生態が面白く感じました。これはやや適湿な場所に形成されていたイタドリの群落です。他の種に先んじて空間を占有したことも見ると先駆植物としての働きは十分持ち合わせているようです。
砂礫の原にイタドリが生育しています。根茎がつながっているのでしょう、ほかの種が入り込まない前にコロニーを形成しつつあります。紫外線が強いためか葉が褐色に色づいたいわゆる銅葉になっているあたりも興味深い点です。
イタドリの花が赤みを帯びたものをメイゲツソウ(ベニイタドリ)と言いますが、白根山の周辺は多く見られます。イタドリと性質は極似していると思われますから、いちいち区別することはしていません。これは雌株のようです。