森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

アリドオシ

2019年02月13日 | 自然観察日記
筑波実験植物園を歩き始めてまもなく新潟では見られないアリドオシがありました。古来赤い実を持つ低木に「万両」とか「千両」という名を与え愛でていますがこの系列の「1両」に位置づけられる種です。県内では質問を受けても具体的な対象を見せての解説ができないので歯がゆい思いです。関東以南の太平洋側に自生しています。センリョウやマンリョウも県内には自生はみられませんが鉢物などでは縁起物として家庭に普通にあり馴染みやすいもの。しかし、アリドオシの鉢物は見た経験がありません。

アリドオシの葉

2019年02月13日 | 自然観察日記
この写真では棘の状態がよくわかります。せいぜい50cmくらいのアカネ科の常緑低木で枝を沢山出しますからおそらくこの種の群生する藪があるなら入り込むにはかなり厄介な状態になるでしょう。

「万両」 マンリョウ

2019年02月13日 | 自然観察日記
マンリョウです。新潟県内では自然分布はないと思うのですが、以前海岸近くの雑木林にマンリョウが1株生育しているのを見たことがあります。おそらく鳥が近くの栽培個体から実を食べて運んできたのではないかと考えていますが、農業や園芸的に栽培されている種が意図せず里近くに根を張ることがしばしばあります。種の分布が時代とともに変わるのは仕方ないにしてもどこか割り切れないものを感じてしまいます。