森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

カナウツギ

2019年02月22日 | 自然観察日記
久しぶりにカナウツギを見ました。中部太平洋側に分布し主に富士山周辺に多いとされる種です。しかし、なぜか新潟や秋田に隔離分布するという不思議な種なのです。新潟は三条市の下田地区に極めて限られた地域に見られます。分布地域はかなり個体密度は高く稀な植物ではないのです。バラ科コゴメウツギ属の低木です。花を記録に収めたことが無いので機会をうかがっていますが、筑波実験植物園でもまだ花がなく残念でした。

コゴメウツギ

2019年02月22日 | 自然観察日記
カナウツギと同属のコゴメウツギも展示されていました。この種もつぼみ状態で花には早い時期でした。葉はカナウツギに比べかなり小さくモミジイチゴになんとなく似ている種です。しかし、茎には棘がありません。

コゴメウツギの葉とつぼみ

2019年02月22日 | 自然観察日記
コゴメウツギは主に太平洋側に自生する種と思いますが、丘陵公園にも見られます。新潟県内では分布が限られている稀な種ですから丘陵公園の里山エリアは大変貴重なものを持っているのです。カナウツギとコゴメウツギというコゴメウツギ属の2種を調べ直して分布の不思議さを再度考えさせられました。