深山の湿った場所に見られるクロクモソウが三国峠下の小沢の周辺に見られました。しかし、新潟では例えば浅草岳など比較的高い山に登ってもあまり目にしない種です。もっと高い苗場山などに登ると出てくるのですが分布がやや偏っているように思えます。三国峠は1136mだそうですから、それほど高い場所でもありません。花を観る限り北アルプスなどで見るものとは変わりがないように思います。
葉は腎円形といわれる形で規則正しく整った鋸歯が並んでいます。食用にすることもできるようです。北地の個体数の多い場所では抵抗なくできそうですが、新潟では貴重な植物のイメージがありますから食べることは考えないと思います。
三国峠のクロクモソウはまとまって純粋な群落を作っているというのでなく他の種と混在していました。完全に優先して純群落を構成できるほど勢いがないということなのでしょうが、比較的海抜が低い場所に見られる群落ということと関係しているのかもしれません。