オオバジャノヒゲも意図して栽培展示されている種ではありませんが、日陰の場所にところどころ自生しています。ジャノヒゲに比べ大型で立ち上がる草姿になっています。ナガバジャノヒゲという種があるのですがこの種は葉が細くしだれるような草姿になりますから印象がかなり異なります。
毛の生えたシソ科特有の花姿。タムラソウの仲間ですが、花でおしべが飛びださないのがアキノタムラソウで、長く飛び出るのがナツノタムラソウということなのでこの個体はナツノタムラソウということになります。しかし、ナツノタムラソウの自生は太平洋側で神奈川から近畿にかけて分布するそうです。少し分布域が重ならないので調べてみるとミヤマタムラソウ(ケナツノタムラソウ)という変種が中部以北に自生することがわかりました。これで群馬県にもこのタイプの花を持つ種が自生することが説明できます。キク科のタムラソウもいればハルノタムラソウもいますから、とにかくこの仲間はややこしいのです。