森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

クロバナロウゲの葉

2016年03月14日 | 自然観察日記
バラ科の植物としては珍しい湿地に生育する種でミズバショウと一緒に生育していました。大きな葉の陰になっていてますます見つかりにくい・・。葉はマメ科の植物を連想させるような雰囲気があります。奇数複葉。

ヤチトリカブト

2016年03月13日 | 自然観察日記
トリカブトの仲間をきちんと判別することは極めて困難です。私の手に余るものがあってできれば触りたくないグループのひとつ。ガイドパンフにヤチトリカブトとあり中部高山に生育するとのこと。栂池自然園には園内に入るとすぐに木道脇に旺盛に生育するトリカブトがありました。これがヤチトリカブトかと思ったものの新潟でよく見ているヤマトリカブトとの明確な違いを見出せません。湿地に生える性質からヤチトリカブトと名付けられたようですが、湿地限定でもなくゴンドラの駅からビジターセンターの道路わきにも結構生育しています。

オヤマノリンドウ

2016年03月12日 | 自然観察日記
オヤマノリンドウも花を見せています。早いものは7月には花を咲かせますが、8月から9月にかけてが一般的な花の季節。林の中にもたまにはありますが、多くは開けた湿り気の強い草地に好んで生育しています。まとまって生育している場所は今まで見たことがありません。少ないわけではないのですが、点々と生育しているというイメージですね。
リンドウの花を見ると秋が来たのだと実感します。そして、そろそろ寒い季節意識してしまいます。ちょっとしんみりとした気分にさせてくれる花というところでしょうか。

オヤマノリンドウの花

2016年03月12日 | 自然観察日記
高山で見る似たリンドウであるエゾリンドウの花に比べて小型。花は頂部にまとまっています。花もほとんど開かないようです。これでよく他花受粉ができるなぁと思いますね。多くは自花受粉なのでしょうか。

栂池 初秋

2016年03月11日 | 自然観察日記
かなり春めいては来ましたが、もう少し昨年の話材を取り上げます。話題を八方池から栂池自然園に切り替えます。ここは前年に続いて訪れたもので、先回は7月、今回は9月でした。あいにくの悪天候でしたが、先回見られなかったこの季節ならではの草花の様子をたくさん見ることができました。散策を始めたころは強い雨はなんとか上がりましたが、濃い霧に包まれて周囲が見えません。それでも目先数メートル範囲は十分観察することができました。雨がぱらついたものの風がなかったのがせめてもの幸いでした。

オニシオガマ

2016年03月11日 | 自然観察日記
自然園のゴンドラの駅をでると目の前に小さな見本園があるのですが、そこにオニシオガマが咲いていて私たちを迎えてくれました。オニという名はいささかかわいそうな感じがするのですが他のシオガマに比べれば確かに大きい花。桃色の花が沢山咲いている景観はなかなか壮観です。オニシオガマは高山植物というより深山植物。新潟県内の山奥の湿地にはかなりの確率で生育しています。夏の終わりころから秋に咲く花ですから夏山登山の最中にはあまり見られませんから山登りする人にとっては気づきにくい花かもしれません。

オニシオガマの花

2016年03月11日 | 自然観察日記
オニシオガマを含めシオガマギクの仲間はイネ科やカヤツリグサ科の植物から養分をとる半寄生植物とされています。見本園に生育する株はかなり丁寧に宿主のイネ科の草本と一緒に植栽したのでしょう。かなりうまい具合に生育していて自然にそこにあったように見えます。

ヨツバシオガマ

2016年03月10日 | 自然観察日記
ヨツバシオガマは中部山岳以北の高山帯に生育するシオガマギクの仲間では最も普通に見られる種とされています。一般的には葉が4枚輪生することから他の種との区別は容易です。鳥のくちばしのような形の花は独特ですが、類似のシオガマの仲間も微妙にそれぞれの特徴を発揮しています。葉の付き方で判断するのが最も確実な見極め方です。現在はハマウツボ科に分類されています。

ハクサンチドリ

2016年03月09日 | 自然観察日記
亜高山から高山にかけてに当たりのよい適湿地に見られるハクサンチドリです。多い個体ではないものの高山帯に足を運べばほぼ必ずといっていいほど顔を見せてくれるラン科植物。高山植物の定番といっていいかもしれません。八方の登山道沿いにもところどころに花を咲かせていました。誇り高い花とでも言いましょうか赤紫色の色合いに反して先端の尖った花はピリッとしたて易には受け入れないというような雰囲気を持っています。