森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

サワフタギの花

2019年12月28日 | 自然観察日記
ハイノキ科に属する種です。5枚の花弁とおしべが多い花。めしべは1本です。受粉がうまくいけば果実になり秋に青く熟します。実は里山にも個体が沢山ありますが花が咲くのですが実になるのがすくなく奥山で見るような鈴なりの青い実の果実をつけた状態を一度も見たことがありません。気温など環境要因が関係しているのかポリネーター(受粉媒介者)が関係しているのか・・。結論はまだ出ていません。

サワフタギの葉

2019年12月28日 | 自然観察日記
単葉で葉脈がはっきりしていてあらい毛を持つ葉です。ガの一種(シロシタホタルガ)の食害にあうため里山のサワフタギは一度は丸坊主になることがよくあります。そういう理由で花や果実を十分につけられないということもあるかもしれません。

マムシグサ

2019年12月28日 | 自然観察日記
いわゆるマムシグサも見られました。草丈は70cmくらいになりすっくと立っていました。歩いていた範囲では他に見当たりませんでしたから個体密度は多くないようです。特徴的な種ですから分かりやすい種のようですが結構難しい問題があるグループです。

ミヤマガマズミの花

2019年12月27日 | 自然観察日記
ミヤマガマズミは装飾花を持たない散房花序と呼ばれる花序で両性花のみをつけます。受粉後秋には赤い果実をつけますが、ガマズミに比べ大きめで澄んだ深紅の果実になります。

オオタチツボスミレ

2019年12月27日 | 自然観察日記
多雪地域の日本海側に多く自生するオオタチツボスミレです。親見湿原は自生地域の真っただ中という位置にありますからごく普通に見られます。花は大きめで大きな群落を作ることもしばしばあり実にいい景観を作ります。日本海側の名花といってよいかもしれません。

オオタチツボスミレの花

2019年12月27日 | 自然観察日記
タチツボスミレの仲間は沢山ありますが、私はタチツボスミレの系統で距の色が白ければオオタチツボスミレにすることにしています。どの種も研究が進むにつれ細分化される傾向が強いのですが、ざっくり理解したいときには細かく分類された資料はとても扱いものです。

ルイヨウボタン

2019年12月26日 | 自然観察日記
深山の広葉樹林帯、特にブナ帯に生育するとされるルイヨウボタンが親見湿原の縁の雑木林に見られました。生育状態がとてもよく重なり合うように群落を作っていました。

ルイヨウボタンの花

2019年12月26日 | 自然観察日記
ルイヨウボタンはメギ科の種で6を基準にした構成になっています。外側の花弁のように見えるのはがくで6枚あります。花弁は小さく6枚で内側の6本のおしべと対になっています。めしべは中央に1つ。

キクバドコロの葉

2019年12月26日 | 自然観察日記
ヤマノイモの仲間のキクバドコロがみられました。似た種にカエデどころがありますが、葉の裂片の先端が鋭くとがっているかいないかで区別できるのですがここの個体は尖りがない葉ですのでキクバドコロになるようです。花は先で見ることができませんが枝に巻き付きながら伸びあがっていました。

ヤナギトラノオのつぼみ

2019年12月25日 | 自然観察日記
ヤナギトラノオは寒地の湿地に見られるサクラソウ科の多年草です。6~7月にブラシに似た総状花序で花をつけます。花弁は黄色でおしべも黄色。花弁が細いこともあり全体的に黄色いブラシのように見えます。