道の駅駐車場で不思議なエンブレムの車を発見。英字の「U」を横に倒したシンプルなデザインだ。「⊃」記号は数学か論理学かどこで使うかわからないが、高校の理数系の授業でも扱うらしい。「A⊃B」というように使う場合、「AはBを含む。BはAの部分集合。」という。ということはつまり、このクルマはいろいろな分野の人が集まって作られた結晶なのだということを言いたいのじゃないかと勝手に推論してしまう。「車⊃技術」だとね。
車の後ろを見たら、本車はホンダの「フィット」であるのがわかった。ホンダがこうしたエンブレムを使うのは珍しい。ここで面白いのは、「Fit」のロゴの位置が右後ろにある場合は初代のフィットで、左後ろにある場合は2代目だという。すなわち、この車は初代のフィットだということになる。
しかも、現行のフィットのロゴは「FIT」と表示している。そのうえさらに、初代のFitの「i」の点丸の色が、青色だと1300ccで、赤色だと1500ccと、区別している。したがって、この車は、「i」の点丸が青だから1500ccで、さらに少量生産でもあったという。なにげないエンブレムにはこうした生産者の「遊び心」があるのがきわめて魅力だ。今にして思えば、本車の所有者はけっこうこだわりの人だったと感服する。「⊃」のエンブレムもこの所有者個人がつけたものかもしれない。