天竜川上流の水窪川の河原にいた野鳥と蝶を発見。川の中ほどに佇む野鳥は「ゴイサギ」のような風貌だが、それはまるで風景に同化していた。ゴイサギ(五位鷺)の由来は、醍醐天皇が池にいた鳥の捕獲を家来に命じると逃げずに従ったさまに感動して、昇殿を許される最下位である「五位」の位階をその鳥に贈ったことからという。
岩の上に見えたのは「ササゴイ」(笹五位)だった。蓑のような羽の縁には白い羽があり笹の葉にみえたところから名前をつけられた。よーく見たら、ゴイサギの眼の虹彩は赤だが、ササゴイは黄色だった。
ブラボーさんからササゴイではなくアオサギではないかという指摘がありました。現在はそちらの説に傾いています。鷺は意外に同定が難しいのがわかった次第。
また、河原の木の葉に止まっていたのは、イチモンジチョウかメスグロヒョウモンか迷っていたが、あとで調べたら「アサマイチモンジ」(浅間一文字、タテハチョウ科)であるのがわかった。浅間山で発見されたが本州のみに生息する日本特産種だ。一文字は、前後の翅に白い帯の模様が一列になるところから名付けられた。たまにしか見つからない貴重種だ。大きさはアゲハより小さく、モンシロチョウくらい。