小雨がぱらぱら落ちているなか、深夜から明け方にかけてわが畑は何者かが荒らしているのが判明した。せっかく草刈りしたのが仇になったのか、さっそく当局は捜索を開始した。このところ、犯人を寸前に取り逃がす失態のぐうたらを繰り返している当局としては、失地挽回のチャンスでもある。現場に駆け付けるとそこは7割ほどのサツマイモの根っこが食べられていた。
このサツマイモは、「安納芋」をしのぐ「シルクスウィート」という評判の品種だ。購入した「国華園」からの苗は優れたものだっただけに残念。育った小さな芋はことごとく食べられていた。今までだと収穫直前にイノシシが大胆に食べてしまうという被害にたびたびあったが、今回のように小さな芋を食べられたのは初めてだ。
しかも、里芋もやっと芋が成長し始めたところを食べられてしまった。こちらはまだ芋が小さかったようで被害は大きくはなかったが、これから土寄せを始めようとしたところだった。
隣のお宅の畑にもヤツガシラがいっぱい植わっているがあまり被害がない。同じ畑なのにどうしてわが畑だけが狙われるのだろうか。怨恨かミミズや野菜が多いせいだろうか、雑草が身を隠すほど茂ったせいだったからか。
当局は珍しくすぐ対策に動いた。まずは、サツマイモと里芋の掘られた穴に土を入れこみ根っ子も埋め戻した。
また、とりあえずだが防御のために防虫網でサツマイモの畝を覆う。ふだん腰の重い当局にしてはかなり素早い対応だった。そうして、犯人の特定を当局は鑑識課に依頼した。それによれば、犯人は毎日のように出没している「アナグマ」ではないかと特定した。イノシシが犯人だととんでもなく激しく荒らされるからだ。いよいよ犯人検挙といきたいところだが当局は昼寝とコーヒータイムに忙しいようで、打つ手がないのが実情だ。犯人検挙率0%である当局の「平和ボケ」に批判があがっている。