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山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

野生トマトは力強い

2015-10-21 19:58:37 | 農作業・野菜
 いつの間にか畝の隣から生えてきたミニトマトに重宝している。
 ここから生えてくる理由がわからない。
 数年前にトマトを植えていたことが確かにある。
 熟成した生ごみを埋めたこともある。
 まったく確信がない。

                              
 倒れていた枝を起こして支柱に誘引する。
 うまくやらないとすぐ枝が折れてしまう。
 赤いトマトは収穫したが、栽培トマトより元気がいい。

          
 なかには、ジャガイモみたいな猛者もいた。
 味は褒めるほどではないが、夏野菜のトマトが終わっているのに今ごろ収穫できるのがうれしい。
 気温が低くなってきているので、赤くなるスピードは遅いのが気になる。

 いっぽう、きょうは完璧に失敗したメロン畑の整地をする。
 以前の黒マルチをとりはらい、石灰や鶏糞などの肥料も混ぜる。
 あとは耕運機に登場してもらうところまでいく。
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苦悩を癒した民間信仰のしるし

2015-10-20 22:30:36 | 石仏・石造物
 国道の通行止めを迂回したとき、春野町上野集落のはずれで石仏を発見。
 向かって右が、「庚申塔」の青面金剛像。
 向かって左が、「三十三所観音」像。

     
 イケメンの青面金剛像の手は6本ある。
 向かって右手には、矢・宝剣を持っているが上段の持ち物が判読できない。
 向かって左手には、弓・羂索(ロープ)を確認できるがやはり上段の持ち物が判読できない。
 形態は「舟形光背型」だがかなり崩れかけている。

                       
 この村から関西の33か所の札所を回った人がいたのだろう、「巡拝塔」が隣にあった。
 観音の頭には化仏もどきが彫られている11面観音で、両手は蓮の花の蕾を持っている。
 下段には寄進した人らしき名前も彫られている。
寛政12年(1800年)に作られたようだ。
 観音は33の変身ができるというのでそれぞれのお寺・札所がある。

 急峻な地形の村から街に出ることが少ない環境の中で、せめてもの不安や苦悩を癒す対象だった野仏。
 お参りしてからまたつつましい生活の繰り返しを貫いていくのだ、なー。    
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譜面台か指揮台か演説台か

2015-10-19 19:36:46 | 特産品・モノ
 夕方に手作りの立派な木工品が贈られた。
 そういえば、和宮様が「こういうのが欲しいのじゃ」と珍しく駄々をこねたことがあったっけ。
 それが目の前に到着したのだった。

         
 和宮様がこだわったのは譜面台でも指揮台でも演説台でもなく、料理本やプリントしたレシピを置く台だった。
 台所でレシピ本やプリントを使うとどうしても汚れたり散逸したりする。
 また、プリントにメモしたいときもある。
 それを叶えてくれる職人がいたのだ。
 世界で初めてのレシピ台の登場だ。

                  
 そのため、ボールペンを置く所も確保している。
 また、安定をしっかり固定するための足の補強も考慮されている。
 ありがたい。

 端材で作られているとはいえ立派な芸術品であり、実用品だ。
 制作するときの心意気が込められている。
 和宮様の喜びようは久しぶりだった。
     
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祭の運営もきびしいよ

2015-10-18 20:44:19 | 出会い・近隣
 昨日はの神社のまつりだったが、きょうはムラの神社の祭りだ。
 そこは大国主命を祭神としていて近隣の11社を合祀している。
いつごろ合祀したかはわからないが、一般的には明治39年の「神社合祀令」の強行によって経済的・精神的合理化を行い、国家神道への道を拓くものだった。
 神社は相変わらず国家に利用されてきた歴史を告発できないでいる。
 いやむしろ、国家やときの権力との一体化を積極的に推進してきた。

         
 うっそうとした杉木立の迫力はここは異界のゾーンであることを語る。
 人間界で繰り返される歴史の過ちと思考停止を杉木立はどう見ているのだろうか。
 いつものように祭りは滞りなく進行するが、じわじわと参加人数が少なくなってきている。

                      
 祭の運営は30~40代の青年が担っている。それはじゅうぶん素晴らしい。
 また少年・少女たちの姿が多いが、その多くは帰郷した息子・娘たちの孫なので、ムラとしての実数は寂しいのが現実だ。
 祭へ向かうエネルギーをムラの活性化へと変換すればかなり面白くなるのだが。

        
 昨日の集落の祭りの少なさを危機ととらえる人はどれくらいいるのだろうか。
 しかしながら、昨日の「直会」の時の「ごんじり」に似た漬物の旨さは抜群だった。

 それを作ったおばあちゃんにきょう神社でぱったり会い、「商品化しませんか」という話をした。
 息子は「無理」と断言していたが、本人の回答は快諾だった。
 地域に埋もれた人的資源を発見した。
 こんなところにほんのりとした希望を発見する。
 
 
 
 
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すべて自前の地元の祭事

2015-10-17 13:15:28 | 出会い・近隣
 午前7時、集落のお宮に集合する。
 参道もどきの小路を清掃する。
 神社の幟を立ち揚げるが左右の柱が微妙に違っているので難航する。
 昨年までは2班に分かれて分担してきたが、担い手が少なくなり今年からすべて一緒に作業をするようになった。
 じわじわと高齢化と過疎の現実がこんなところにも反映される。

      
 次に、この神社の鳥居に付ける注連縄づくりを田んぼに移動して行う。
 藁を叩いたり、足踏み機にかけたりして、きれいなわらにする。
 それを束ねて大きな注連縄にしていくが、けっこう腕力がいる作業だ。

                    
 いっぽう、田んぼの真ん中では打ち上げ花火のための会場づくりも行われている。
 天気予報では曇りということだったが、蒸し暑いほどの陽射しの中の作業だ。

 
                        
 鳥居の二段目の「貫」が腐ってしまったので、山から伐ってきた丸太を調整しながら粛々と固定する。
 見事な注連縄が完成したので設置する。

                                
 午後から神主さんを呼んで神事。
 夕方から「直会(ナオライ)」の食事会。
 そこではビンゴゲームがあったり、打ち上げ花火をみたり、ささやかな山車を迎えたり、山里の精一杯の祭りがあった。
                               
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たんたんと寒さを迎える秋の昆虫

2015-10-16 20:52:16 | 生き物
 路上にいる「カマキリ」に近づいたら、三角頭を向けてギョロリと目で威嚇された。
 「オオカマキリ」か「チョウセンカマキリ」か、胸を見ないとわからないが、茶色の小さいカマキリにもよく出会う。

     
 畑に「セスジツユムシ」がじっと動かないでいる。
 夜行性なので昼寝をしているらしい。
 触覚と前足を前に出して休息するのが特徴らしい。

                   
 枯草を踏むとどんどん飛び出すのが「エンマコオロギ」だ。
 模様が閻魔様の憤怒面に似ているというがよくわからない。

                            
 表面的には激減しているが、「カメムシ」の幼虫を発見。
 デザインがなかなかオシャレであるが、害虫であることを忘れてはいけない。
 サツマイモの根元からはいっぱい見つけられる。

    
 畑や庭を歩いているとしょっちゅうクモの巣に引っかかる。
 その多くがこの「ジョロウグモ」だ。
 漢字で書くと「女郎蜘蛛」だが、ほんとうは、「上臈」という身分の高い女官・貴婦人の意味があるらしい。
 遊女というイメージが先入してしまうが、模様を見ると「上臈」と言うほうが納得する。

                       
 「カナブン」と「コガネムシ」の違いがよくわからない。
 益虫はカナブンで、害虫はコガネムシとは言うけれど、外観で判断するのはむずかしい。
 それにしても、メタリックな色合いには感動させるものがある。

 相変わらず、スズメバチが日本ミツバチの巣を狙っている。
 オイラが巣に近づくといっせいに日本ミツバチが翅を振動させる。
 涙ぐましい日本ミツバチの連帯感に呼応して、網を使ってスズメバチを捕獲・捕殺する。

 冬支度のせいなのか、全般的に昆虫の動きは緩慢な気がする。
 きょうの空の雲はどんよりとしていて、昨日の多様な雲のアラカルトの素晴らしさを確認する。
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田園は雲のプラネタリウム

2015-10-15 21:02:41 | 風景
 小さな畑から空を見上げるのが日課となっている。
 きょうはいろいろな雲のパレードの日だった。
 朝は一面の「うろこ雲」が空を覆う。
 氷の結晶を含んだ5000m~13000mの上層にある「巻積雲」だという。

         
 低い空には、水を含んだ「わた雲」がぽかりと浮かぶ。
 雲の代表的なキャストである。
 存在感がある。

                        
 その隣には、「すじ雲」だろうか、巻雲がわた雲を引っ張っているようにも見える。
 30秒もすれば、あっというまに次のステージが始まってしまう。
 下を向いて農作業をやっているうちに、空の模様がすっかりかわっていることも少なくない。

       
 空にX印か、「あばら雲」のような線状の雲も流れていく。
 しばし空を見てから、おもむろに畝に溝を掘る。
ここに熟成した生ごみを投入するのだ。

        
 穴掘りも猛暑だったら滝のような汗を流すところだが、天高く風もさわやかだったので、汗もかかずに済む。
 また、毎朝の体操のせいか、筋肉痛もなく鍬を使えた。
 ときどき、空を見上げた効果もある。

                                 
 うろこ雲の仲間の「いわし雲」も現れた。
 秋の特徴的な雲のオンパレードで、きょうの農作業も滞りがち。
 いや、気持ちよく農作業をやれたのが何よりだ。
 
     
 

                             

                           
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幻の古代茶=碁石茶を飲む

2015-10-14 20:24:32 | 特産品・モノ
 11年前、春野町胡桃平で生産されていた古代茶・碁石茶が高齢化でストップされていた。
 それを「山里いきいき応援隊」の山口靖枝さんが復活を呼びかけ、それに応えて地元とボランティアが挑戦した。
 ウーロン茶・紅茶は酸化酵素で自家発酵茶。
 プーアル茶は、空気中の微生物の力の発酵茶。
 碁石茶は、漬物の要領の乳酸発酵茶。

                         
 作り方次のようだ。
 ①地元の茶葉を刈る ②蒸し釜の土台を作って茶葉を蒸す ③蒸した茶葉をワラでくるみ、茶箱に入れて発酵させる
 ④二次発酵は、茶葉を樽に入れて蒸し汁とともに踏み固める ⑤それを碁石状に切って天日干しする 
 ⑥乾燥したらパック詰めしてできあがり

           
 飲んでみた。
 緑茶というより紅茶・ウーロン茶に近く、やや酸味がある。
 カテキン・乳酸菌が豊富で整腸作用によいという。
 400年前、中国で飲まれていたお茶だ。
 高知県大豊町では今も生産されていて、それを胡桃平茶農家が導入したのだという。

                       
 特産品づくりは困難がつきまとう。
 それを行動で示していく山口さんたちの心意気が頼もしい。
 そしてそれを支える助っ人の存在が素晴らしい。

     
 これをきっかけに味の旨みや飲み方などの検討が求められる。
 広くボランティアを呼び掛けて継続的に深められることを期待したい。
 同時に、それが春野町内のお茶づくりの発展・研鑽の場になればと痛感してやまない。
 
 
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突風もどっこい流すススキかな

2015-10-13 21:57:40 | 風景
 ここ数日、木枯らしのような突風がときおり吹き荒れる。
 寝る布団も2枚にしないと寒さが応えるようになった。
 秋が足早に通過し、冬支度しているかのようだ。

                           
 その断続的な突風にもかかわらず、わが荒れ野のススキたちは踊るように受け流す。
 そうしたしたたかなススキの生命力が荒れ野を君臨する。
 「突風もどっこい流すススキかな」と詠んでみる。

     
 午前中の陽射しは温かいが、午後は寒風がややしんどい。
 そのため、少なくなった食料の補充をしに街に出かける。
 国道は通行止めがあるので山道の迂回路に向かう。

               迂回路途中の「上野」集落からは山並みの素敵な眺望を見ることができる。
 人も車もめったに会わない天空の里だ。
 遠くに山のふところに抱かれた集落が見えた。

                         
 もう一つの日本がここにある。
 日本の多くの風景はこうした急峻な位置にあることを忘れている。

 忘れるどころか、生活できないまでに追い込まれている。
 集落そのものの存立の危機にある。
 これほどまでに経済が発展しているというのに。
 
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絶滅危惧種の「チャマダラセセリ」か??

2015-10-12 21:13:45 | 生き物
 先月の夜に翅が一部欠けている「シロヒトリ」蛾がやってきた。
 はじめはアメリカシロヒトリがやってきたのかと警戒したが、裏側が赤かったので安心する。
 翅がケガしているせいか元気がない。

    
 サングラスがよく似合うロックンローラーのように迫力がある「シロヒトリ」。
 胸を押して空気を入れるとお尻からニョキッと2本の足のような器官が出るそうだ。
 それはオスがメスを誘う「発香器官」ということだが、性別はよくわからない。
      https://www.youtube.com/watch?v=Fs1Qa5m6CEo

                             
 庭に銅色のメタリックな甲虫が歩いていた。
 色からしてドウガネプイプイかなと思っていてその後画像をよく見たら、どうも様子が違う。
 胴回りが太いので「センチコガネ」のようだ。

 センチは「雪隠」からくるようで命名がしゃれた糞虫だ。
 森や畑の糞や腐肉をきれいに処理してくれる環境美化の森の清掃員だ。

       
 種類によっては時速50kmも出せるというスズメガの仲間、「ホウジャク」(蜂雀)がホバリングしていた。
 すぐに次の花へ移動してしまうのでカメラの焦点がなかなか合わない。
 蜜を一瞬のうちに吸引してしまうのだろうか。

                     
 キマダラセセリにしては地味な色のセセリチョウがアザミにいた。
 調べてみると「チャマダラセセリ」に似ている。
 これが本当だとすれば、富士山麓から消えた絶滅危惧種を発見したことになるが。

 わが家だけでも花に大地に灯りに多様に生きる昆虫がいる。
 人間はいまだ殺し合いや領土争いを解消できていない。
 昆虫から学ばなければならない。

 経済成長さえあればすべてが解消されるわけではない。
 フンコロガシを見つめるファーブルさんのまなざしに人類は括目して学ぶべきだ。
 日本の針路もそんな共生社会のために何が貢献できるかに予算を行使すべきで、武器輸出解禁やアメリカの世界戦略に加担すべきではない。
 
 
 
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