MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ウォッチメン』 100点

2009-04-19 22:12:43 | goo映画レビュー

ウォッチメン

2008年/アメリカ

ネタバレ

‘ヒーローの時代’の終焉

総合★★★★★ 100

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 『ダークナイト』や『ハンコック』などで問われていたことはヒーローの存在意義であったが、それはあくまでも「自分は何のために戦っているのか?」という個人的な問題であった。それが『ウォッチメン』においては社会的な問題として問われている。
 1977年に事実上のヒーロー廃止法案であるキーン条例が可決された背景として、アメリカとソビエト連邦の核保有があったことは間違いない。ヒーローは個々の小さな事件には対応できても、核爆発の前にはなす術がないからである。そのことにいち早く気がついたのが‘ウォッチメン’の1人であったエイドリアン・ヴェイトであった。そこでヴェイトが考え出したことが、アメリカに宇宙人から‘核’を落とされたような状況を作りだし、新たな敵を作り出すことで‘地球同盟軍’を生み出そうという‘正義の野望’であるのだが、その前にその計画を阻止しようとするだろう‘元同僚たち’を始末しなければならなかったというのが物語の中心軸になっている。
 そこにDr.マンハッタンの行動の意味が加わる。癌の発病の原因とされてしまったDr.マンハッタンは火星に移住する。地球内で見れば大きな出来事でも、火星から見れば地球で起こっている出来事などは小さく見えるだろう。しかしローリーの出生の秘密を知った彼は細部の中にこそ奇跡があることを知って地球に戻ることにする。
 クライマックスで問われていることは、スマイルバッジに血がついていることが許せるかどうかというよりも、血の‘付け方’であろう。血の流れない平和は存在しないということである。ヴェイトは平和のためならやむを得ないと考えるが、自分の信念で違法に活動を続けて手を血に染めてきたロールシャッハはヴェイトの‘おとぎ話’のような計算された偽善を自分勝手な判断であると考える。だからローリーの出生の秘密を知って地球に戻ってきたDr.マンハッタンは結果的にヴェイトの側についたのである。
 しかし物語はこれで終わらない。ロールシャッハはヴェイトに会いに南極へ行く前に、自分が考えていた疑惑を日記に記していたのだが、それがある新聞社に投稿されていた。再び‘振り出し’に戻るという暗示で終わる。
 ‘ヒーローの時代’は2つの意味で終わっている。1つは核爆弾であり、もう1つは火星からでも細部が見えるほどの社会の‘高度情報化’である。ヒーローは核の前では無力であり、匿名のままではいられないため以前よりもずっと簡単に暗殺されやすい。
 ‘ウォッチメン’とは勿論、バットマンやスパイダーマンなど有名なヒーローを暗示している。ただ著作権上使えないために意図的に似たようなキャラクターを創作したのである。個人的に一番面白かったキャラクターは二代目シルク・スペクターである。‘キル・ビル’経由のブルース・リーというヒーロー像が秀逸だと思う。


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処分のあり方

2009-04-19 00:03:01 | Weblog

ワッペン作り直し指示の都下水道局長減給処分(朝日新聞) - goo ニュース

 都の説明では「公金の無駄な支出で懲戒処分にするケースはまれ」らしい。私は

減給20%(3ヶ月)の懲戒処分はむしろ甘いのではないのかと思う。このように処分

が甘いからこのような取り返しのつかない不祥事が起こるのではないのだろうか?

都のシンボルマークのわきに、約5センチの水色の波線を加えたことが都の内規に

抵触することが今回の約3400万円の税金の無駄遣いになったのだが、水色の

波線などホワイトマーカーで塗りつぶしてしまえば何の問題もなかったはずである。

私は今里伸一郎・下水道局長は業者に仕事を斡旋するための確信犯のような

気がしてならないのだが穿った見方だろうか


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