MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』

2015-08-17 00:50:51 | goo映画レビュー

原題:『Mission: Impossible - Rogue Nation』
監督:クリストファー・マッカリー
脚本:クリストファー・マッカリー
撮影:ロバート・エルスウィット
出演:トム・クルーズ/ジェレミー・レナー/サイモン・ペグ/レベッカ・ファーガソン
2015年/アメリカ

 ストーリーをまとめる「クスリ」の信頼性について

 前作『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(ブラッド・バード監督 2011年)は後味の悪いストーリーが残念な結果になったが、その点に関するならば本作は問題はないように思う。さらに『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(ジョス・ウェドン監督 2015年)同様に「テロリスム」を生み出すのは自分たち自身だという自覚が感じられる。
 興味深い点を挙げるならば、主人公のイーサン・ハントの行方を訊かれたベンジー・ダンが嘘発見器を騙すことができても、ハントがウィリアム・ブラントとアラン・ハンリーと共にイギリスの首相と対面したシーンにおいて自白剤の入った銃弾により撃たれた者が次々と真実を吐いてしまうところは機械の限界とクスリの威力の差を見せつけられ、作品冒頭においてハントがテロリストから神経ガスを奪う必死さに説得力を持たせ、さらにハントがロンドンでソロモン・レーンに捕えられた同じ方法で、ラストでハントたちがレーンを密室におびき寄せトランキライザーの白いガスで捕えるという方法が取られ、「クスリ」でストーリーを上手くまとめているように思う。
 『HERO』(鈴木雅之監督 2015年)において主人公の久利生公平が松葉圭介に対して「ちゃんと会って、しっかり目見て話したいんです」というセリフがあったが、本作でもハントがレーンに対して「面と向かって(face to face)話したい」というセリフがあり、世界的大スターが演じるキャラクターはセリフも似たようになるのだと得心した次第である。


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