MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『泣いてたまるか ラッパの善さん』

2015-08-24 00:08:29 | goo映画レビュー

原題:『泣いてたまるか ラッパの善さん』
監督:中川晴之助
脚本:野村芳太郎
撮影:森隆吉
出演:渥美清/左幸子/小山明子/イーデス・ハンソン/穂積隆信/戸浦六宏/武智豊子/江幡高志
1966年/日本

「サブストーリー」の重要性について

 タクシー会社「西風交通」の大蔵営業所の事故処理係を務めていた主人公の山口善作が、やがて新聞で出稼ぎ労働者の行方不明者として顔が出てしまい、周囲に正体がバレてしまうまでの物語が描かれているのであるが、そのメインストーリーとは別に、同じアパートに住む腕っぷしの強い男に喧嘩を売り、犬の葬式をさせられた後に犬に追いかけられ、巨大なカステラを食べ、街をさまよい、粉袋を被り、家族が住む山形に帰ったのにすぐに突き飛ばされて追い出される様子を以下のように辿っていくと間違いなく渥美清はチャールズ・チャップリンを演じさせられているのである。それが脚本を担った野村芳太郎によるものなのか監督の中川晴之助の演出なのかよく分からないが、『泣いてたまるか』のシリーズ第一回目としてかなり力を入れていたことは分かる。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする